1994年の誕生以来、古典に新たな風を吹き込み、進化を続ける「渋谷・コクーン歌舞伎」。このたび、5月9日に初日を迎える渋谷・コクーン歌舞伎 第十六弾『切られの与三』のゲネプロ、囲み取材が行われ、与三郎役を務める中村七之助、コクーン歌舞伎初出演となるお富役の中村梅枝、同じく初出演となる中村萬太郎のほか、笹野高史、片岡亀蔵、中村扇雀、演出・美術を務める串田和美が登壇した。

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会見では、今になって与三郎をやることになるとはと話した七之助。普段女形として活躍するだけに不慣れな立役と言いながらも、「今回はどのように与三郎という人間が出来あがったのかという話。一所懸命やるのでぜひ足を運んでもらえたら(七之助)」と語った。演出・美術を務める串田は、そんな七之助の与三郎を絶賛。「立役は慣れないと言っているが、すばらしい与三郎。コクーン歌舞伎とはいったい何なのかを改めて再発見できたのでは(串田)」。また与三郎の相手役となるお富を演じるのは、今回がコクーン歌舞伎初参加となる梅枝。七之助からは「すべてリードしてくれる、心強い女形。改めて歌舞伎における女形の大切さを感じた」と絶賛されながらも、梅枝は「右も左もまだわからない。まだまだではありますが精進していければ」と意気込んだ。コクーン歌舞伎の常連でもある笹野は意気込みを聞かれると、「とにかくいつも楽しみにしてくれているお客様を満足させられるように、また勘三郎さんの意思を継いでいきたい。そして(初出演となる)梅枝さん、萬太郎さんにはまた出たい、と思ってもらえる舞台にできたら(笹野)」と語った。

名作『与話情浮名横櫛』を原作に、現在ではなかなか全幕上演されることのない九幕すべての場面を洗い出し再構築した新作となる『切られの与三』。歌舞伎で上演されることの多い序幕「木更津海岸見染」から三場「玄治店」はもちろん、大詰の「島抜けの場」まで息つかせぬ展開で見所ばかりの今作。「ヨサブロウが走りぬけた先」はぜひ劇場で確認してほしい。

渋谷・コクーン歌舞伎 第十六弾『切られの与三』は東京・Bunkamura シアターコクーンにて、5月31日(水)まで。チケットは発売中。

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