コーヒーブレイクではなく、アイスブレイク。

 

職場でおやつをとることにより、ひらめきや集中が得られることはご存じの通り。ちょっと意味合いは変わりますが、アイスブレイクの効果的な活用法を『アイスブレイク 出会いの仕掛け人になる』(晶文社)の著者でもある岐阜大学教育学部の今村光章教授に直撃してみました。

「かみくだいて説明しますと、ワークショップや研修の冒頭に行われ、参加者の緊張をほぐし、場の雰囲気を作る技術。それがアイスブレイクです。そもそも、アイスクリームのことではなく、氷の“アイス”なんですけど(笑)。初めて出会った人同士って、体も表情も口も、まるで氷のようでしょう?」

確かに、初対面ではコチコチになることもあります。

「その氷のような状態をいかにして砕く(ブレイク)か、心をほぐしてスムーズな出会いを演出できるかを考える。それが"アイスブレイク"なんです。それを効果的に活用するためにはいくつかのレッスンを行っていくんですね」

なるほど、"アイスブレイク"は雰囲気づくりの演出、テクニックということですね。

今村教授は、アイスブレイクレッスンの要素を「自己紹介」「他者の認知」「共同作業」という要素で説明してくれました。さっそく、ファースト・アイスブレイクに最適なレッスンを教えてもらいました。

バースデーチェーン

メンバーには車座になって座ってもらい、1月1日生まれから12月31日生まれまで、月日の順に並び替えてもらう。ねらいは、参加者がお互いの属性を知り合うこと。1人×3秒(20人なら60秒)といった制限時間を設けることでコミュニケーション密度もアップ。

このレッスンは名前で五十音順に並び替える「ネームチェーン」や「実家の固定電話番号チェーン」、現在のテンションを0~100や5段階で示す「やる気チェーン」など、自由にカスタマイズもできるそう。

じゃあ、アイスを食べながら、感じた甘さを0~100で示し、点数順に並んでもらう「アイスチェーン」も断然アリでしょう! 

「え、あなたも45? 気が合うね♪」といったやりとりで、「自己紹介」「他者の認知」はモリモリ促進。しかも、甘いアイスを食べてリラックスというのがベターですね。糖分を脳に補給することで、対話の活発化も期待できます! 

今村教授には、5~6人程度のメンバーに向けたグループワーク系のアイスブレイクも教えていただきました。