大橋トリオ、カジヒデキ、□□□(クチロロ)、コーネリアス、鈴木慶一 & 曽我部恵一、DAISHI DANCE、高橋幸宏、DJ FUMIYA(RIP SLYME)、テイ・トウワ、ヒャダイン、雅-MIYAVI-、YOUR SONG IS GOOD、レキシ(50音順)。


いきなり人物の羅列ではじめてみたが、すごくないですか、この顔ぶれ。新旧/硬軟/ジャンルはバラバラ、しかし「誰にも真似できない個性と才能を持った稀有な音楽家である」という点のみしっかり共通している、絶妙すぎるラインナップ。この中のどこかに引っかかった人、ぜひご注目を。偶然にも全員男であるこの天才たちが一堂に会したのは、とあるひとりの女性のためなのである。

1月25日(水)にリリースされる、野宮真貴のデビュー30周年記念アルバム『30』。いや正直、驚いた。去年、上記のラインナップをもって本作のリリースが発表されたときに抱いた過剰な期待(だってこのメンツで期待しないほうが無理というものでしょう!!)に、200%のフルスイングで応える、すばらしすぎる内容になっていたからだ。アーティストのアニバーサリー・タイミングで、過去の代表曲をセルフカバーしたベスト盤を出すこと自体は、別に珍しいことではない。そこに豪華なメンツが集まることも、まあ、あるっちゃある。でもそのアーティストが野宮真貴で、彼女のためにこれだけのメンツが集まったという事実は、それだけでこの国のポップ・ミュージック・フリークを興奮させるに十分なインパクトがあった。そしてそんな高いハードルを軽々と飛び越える夢のような音楽ばかりが揃ったのである。