「ホテル暮らし」といえば、きれいな部屋ときめ細やかなサービスで優雅な毎日を過ごす、リッチでセレブなライフスタイル。そんなイメージをもつ人は多いのではないでしょうか。一般人にはなかなか手が届かない、憧れの生活といえます。

今回は、そんな「ホテル暮らし」を実践している方にat home VOXがお話を伺いました。お相手は、かつてホテル専門誌「月刊ザ・ホテル」の編集長を務め、ホテルジャーナリストとしても30年以上のキャリアを持つホテルマスター、村上実さん。「ホテル暮らし」の魅力や実情から、ホテルそのものの楽しみ方までたっぷりと語っていただきました。

 

「ホテルで暮らす」メリットとデメリット

今でも年間に約200日はホテル滞在をしているという村上さん。

村上さん「ホテルはレストランやランドリーサービスといった、生活に必要なものすべてが1カ所に集まった便利な場所。さらに、豪華なホテルなら、日常を忘れられる特別な雰囲気の中で生活できる点もいいところです。経済的に見ても、住宅の固定資産税やメンテナンスなどを考慮すると、場合によっては持ち家や賃貸より得ということもあるんですよ」

そう語る村上さんに、「ホテル暮らし」のメリットとデメリットをピックアップしてもらいました。

<メリット>
・衣食住のサービスが揃っていて、無駄がない
・光熱費やアメニティ代込みで、更新料などの雑費も不要
・生活臭がなく、非日常的な特別感を味わえる

<デメリット>
・機械的でカスタマイズができないので窮屈
・部屋によっては窓が小さく、空気がこもりがちに
・生活感のなさが逆に淋しく感じることもある

村上さん「私自身は、あまりこれらの点を不便とは感じたことはないですね。強いて言えば『便利さに慣れてしまうこと』がデメリットかもしれませんが(笑)」

やはりいたれり尽くせりのサービスは、ホテルならではの魅力です。ただ、「長く泊まっていると外食が多くなり、栄養が偏る」「部屋の清掃をしてもらえるのはいいが、プライバシーがなさそう」という心配をしてしまいますが、そこはどうなのでしょうか?