いざ、実食!まずは小ラーメンから

さて、そうこうしている間に麺は茹であがり、シャキッとした野菜が盛りつけられ、まずは小ラーメン(650円)が完成。

 

 


拡大画像表示 おお、これこれ

神々しいどんぶりを前に大学時代、テストが終わった、仮免に合格した、など、生活の句読点がわりに三田本店や目黒店にならんでいた日々を思い出しながら箸をのばした。

 

拡大画像表示 この厚み、このやわらかさ

拡大画像表示 そして野菜の山から麺を発掘するこの感じ

 


拡大画像表示 これですこれ、と自然に笑みがこぼれていた

編集部・山岸に、この小ラーメンはあくまでもデフォルト紹介であって、メインは冷やし中華であることを思い出させられハッとしたが、一度動きだした箸は慣性の法則のように止まらず、つい食べ続けてしまうのだった。

今回のメインメニュー、冷やし中華のお味は?

一方そのころ厨房では、茹であがった麺が氷水で冷やされ、メインメニューは最終段階に差し掛かっていた。そこからの完成に向かうダイナミックなシーンは目を見張るものがあったが、撮影不可なのでいきなり濃厚かつ抜群のボリュームながら涼しげな冷やし中華(750円)が完成である。

どんぶりの上を彩るのは、定番の豚、キャベツ、モヤシのほかに海苔、ウズラの卵(2個)、プチトマト、鰹節、その上からレンゲ1杯の特製のマヨネーズダレかかけられている。添えられたニンニクは大塚さんの粋な計らいである。
 

 

すべてを混ぜ合わせて、思いきりすすってみた。するとどうだろう、口のなかで、ひんやりもちもちした麺とシャキシャキした野菜、パリッとした海苔、鰹節の食感と香りと、それらすべてを包み込む酸味の効いたタレが、夏の浜辺の青春群像劇を映し出したのである。

そしてそのドラマの主題歌として頭のなかで流れたのは、『いとしのエリー』でも『真夏の果実』でもなく、『いなせなロコモーション』であった。
 

 

拡大画像表示 紅一点のプチトマトは2人の男(豚肉)の間で揺れるヒロインかな

プチトマトとウズラの卵は食感に変化を与えてくれるので、ボリュームたっぷりのドラマが進みゆくなかでいいアクセントにもなる、とても美味しい夏メニューだ。ちなみに6月末に登場するこの冷やし中華が食べられるのは、9月中、夏の終わりまでである。