米マイクロソフトが発表した、アクセシビリティに優れるコントローラ「Xbox Adaptive Controller」

コンピュータゲームのプレーヤーを飛躍的に増やす可能性のあるデバイスが登場する。米マイクロソフトは現地時間の5月16日、障がいのある消費者が、XboxやWindows 10のゲームをプレイするためのコントローラ「Xbox Adaptive Controller」を、年内に発売すると発表した。Microsoft Storeで約100ドルで販売する。

ゲームは子どもや障がい者、高齢者を問わず、誰でもまったく同じステージで楽しめるコンテンツだ。しかし、多くのゲームは、定型のコントローラ、あるいは体の動きや音声で操作しなければならないため、プレイするには一定のハードルがある。

そこでマイクロソフトの考案した製品がXbox Adaptive Controllerだ。プレーヤーのあらゆる状況を想定し、パッドやペダル、スティック、ボタンなど、さまざまな入力デバイスを用意。それぞれのデバイスが、一般的なコントローラのボタンやスティックの役割を果たす。

このコントローラがあればさらに幅広いゲーマーが、ゲームを競技として捉えるe(エレクトロニック)スポーツに参加できるようになる。たとえ、日常生活や社会生活に不自由を感じる瞬間があっても、ゲーム空間では1人のアスリートとして、他の選手と同じ条件で戦える。

2018年3月に総務省が発表した「eスポーツ産業に関する調査研究報告書」によると、ゲームは「“バリアフリー”でインタラクティブなエンターテインメントである」とされている。海外には高齢者が集まったチームや、障がい者が加わっているチームもある。Xbox Adaptive Controllerの登場によって、さらに多くのeスポーツプレーヤーが集まってくるかもしれない。(BCN・南雲 亮平)