Acer「Predator」のロゴとDell「ALIENWARE」のロゴが並んでいた

テレビ番組の視聴率が高くなる“ゴールデンタイム”の番組内に、コンピュータゲームを競技として捉える「eスポーツ」を紹介するレギュラーコーナーがある。制作に関わる日本エイサーの目的は、ゲームファン以外の消費者にeスポーツの存在を周知させることだ。

毎週月曜日20時からTOKYO MX1で放送しているスポーツ番組「BE-BOP SPORTS」に、eスポーツの情報を発信するコーナー「eスポーツMaX」がある。同コーナーでは、日本でも急激に浸透し始めたeスポーツを初心者にもわかりやすく解説している。

5月20日には東京・新木場の「@STUDIO COAST」で、番組の公開収録も兼ねたeスポーツ大会「eスポーツMaX ゲーミングフェスティバル 4」を開催。「みんなで集まってプレイする」「観戦する」といったeスポーツの楽しさを訴求した。大会で使用するゲーミングPCやモニターなどの機材は、日本エイサーのゲーミングブランド「Predator」とデルの「ALIENWARE」がサポートした。

以前から番組制作に関わっている日本エイサープロダクトマーケティングマネージメント部の谷康司統括部長は、「今までのゲーム周辺機器メーカーは、ゲームに関心のあるユーザーを中心に製品の開発、広報活動をしていた。これからは、ゲームに興味のなかった消費者にも本格的に訴求して、市場の裾野を広げる必要がある」と話す。

「BE-BOP SPORTS」は、フィジカルスポーツを中心に情報を発信している番組で、ゲームに興味がない層も多く視聴している。そういった視聴者にeスポーツの魅力を伝えるため、「eスポーツMaX」には有名なゲーム動画配信者とお笑いコンビ「うしろシティ」が出演し、視聴者の属性にあわせて情報を語り分けている。

自らもテレビに出演する谷統括部長は、「テレビ番組の一部としてeスポーツシーンを放送することで、eスポーツの認知度は上がってきた」と手応えを感じている。海外のようにeスポーツ大会の放映権で利益の生まれる日が、日本にもいつかやってくる可能性がありそうだ。(BCN・南雲亮平)

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