政府が6月に発表する成長戦略の中に、「レベル3」の自動運転車を2030年までに新車販売の3割以上にする目標が盛り込まれると、日本経済新聞が5月30日付朝刊で報じた。 米国の自動車技術協会・SAEが定義する「0」から「5」までの自動運転レベル(レベル0は自動化なし)では、人間が主体となる運転操作をシステムが支援するレベル1および2と異なり、レベル3以上では自動化システム側が主体となって運転操作を行う。レベル3の自動運転車では、システムが要請する緊急時に人間が運転を引き継ぐ必要があるものの、それ以外の状況では人間による前方注視なしでの運転が可能になる。なお、レベル3では一般に、自動運転可能な道路や天候などの条件は限定される。

現在の交通法規は人間による運転を前提としており、レベル3以上を導入するには事故時の責任の所在などを定めることが必要。報道によると、政府は20年度までに道路交通法などを見直して自動運転車の市販を認め、30年までに国内で販売される新規登録車の3割以上が自動運転車になることを目標にするという。

自動運転技術の開発で先行する米国では今年3月、ウーバー・テクノロジーズの実験車両が車道を横断する歩行者をはね、自動運転車による初の死亡事故を引き起こした。事故現場となったアリゾナ州が同社の実験許可を取り消したほか、消費者団体等から自動運転車の安全基準の厳格化を求める声が上がっており、自動運転をめぐる法制度のあり方についてこれまで以上に議論が高まっている。

このほか、報じられた成長戦略の原案では、老朽インフラの点検・診断へのロボットやセンサの導入率に関する数値目標の設定、AIやRPA(ロボットソフトによる業務自動化)による自治体業務の効率化、AI人材の育成などが含まれており、昨年閣議決定された「未来投資戦略2017」の考え方を踏襲するものとみられる。

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