初代FBI長官の謎に満ちた人生を大胆不敵に映画化

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   「すべてはストーリーなんだ。それを語りたいと感じたなら、私はメガホンを取る」
81歳を迎え、今も第一線で活躍するクリント・イーストウッドに、作品を選ぶときの基準を訊ねたらこんな答えが返ってきた。確かにその言葉通り、彼がチョイスした作品はヴァラエティに富み興味深いものばかり。が、それでも今回は驚いてしまった。『J・エドガー』(1月28日(土)公開)はアメリカの近代史にその名を残す初代FBI長官ジョン・エドガー・フーバーの半生を描いたもの。彼のミステリアスな私生活に一歩踏み込んだ野心的な伝記映画になっているのだ。
フーバーを演じるのはレオナルド・ディカプリオ、彼の公私にわたる生涯のパートナー、クライド・トルソンには『ソーシャル・ネットワーク』で注目されたアーミー・ハマー。つまり、ホモセクシュアルではなかったのかと言われているふたりの関係に、大胆不敵にもスポットを当てているのだ。
「僕は脚本を読んで、フーバーと言う複雑なキャラクターにとても興味をもった。アメリカで最高の権力を握り続け、それでいて私生活は謎めいたままなんだからね。すぐにやりたいと返事をしたら、クリントも同じだったんだ」
そう語るのはディカプリオ。

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