性能は最先端でキビキビなのか?

次にキビキビ感を生む心臓部・脳となるCPU(GPU性能は非公開)の性能はどうであろうか。GALAXY Tab Sには、Exynos5 オクタコアという、ふたつのクアッドコアCPUが搭載されている。ひとつは1.9GHZ高性能クアッドコアとなっており、もうひとつは1.3GHZの省電力クアッドコアとなっており、合計コア数はオクタ(8)となる。

このダブルCPUシステムで、負荷によってクアッドコアを使い分けるという非常に効率の良い動きを見せることが可能になっている。実際、筆者が体験したときも、動作はまさにキビキビで、動画がカクカクしたりすることもなく、ガジェットも非常にスムーズに動いた。

試用では高負荷にする場面は無かったが、背面からの嫌な発熱もなく、動作に関してはキビキビと動作し、かなりの好印象だ。なお、二つのCPUが同時に動くことは無く、実質は4コア動作となることは気にとめておきたい。

今回のGALAXY Tab Sは、Wi-FiモデルのみでLTEなど回線モデルは現時点では発売されない。そこで気になるのが、唯一の通信手段となるWi-Fiの通信性能だ。

Nexus7などは、無線規格IEEE802.11のn規格までの対応となるが、GALAXY Tab Sでは、次世代規格IEEE802.11のac規格(MIMO対応)に正式対応しており、通信速度は867Mbps(※技術規格上の最大値)と極めて高速な無線LAN環境が構築できる。ac規格に対応するライバルはSONYのXperia Z2 tabletになろうが、Z2は大型の10.1インチモデルしかラインナップされていない。
 

電池のもちは?

電池のもちはどうだろうか。GALAXY Tab S の10.5インチモデルは7,900mAh、8.4インチモデルは4,900mAhのバッテリーが搭載されている。連続動画動作時間は両モデルとも約12時間となっており、これほど薄型の個体に詰め込むにはもはや最大容量であろうと思われる。

ただし実使用からみれば、iPad Airが8700mAh相当の電池を搭載していることを考えると、薄さを多少犠牲にしても、重要な要素である「電池もち」を優先したパワフルモデルも設計の選択肢にあったのではないかと感じた。(なお電池の交換はユーザーでは不可の仕様となっている)