次に、最低でも2割のボーナスは貯めておく

次にボーナスの使い道として考えたいのは、「もっと先」への備えです。来年あるいは再来年以降のお金の必要性に備えるためにボーナスを残しておくのです。

高額の買い物が控えているなら、少しでも現金を貯めておくべきです。車を買うにせよ、iPadとかタブレットの購入予定があるにせよ、旅行の予定があるにせよ、必要なのは現金です。こちらは数万円から100万円前後というところでしょうか。

もっと高額の買い物、家を買う準備をしたり、部屋を借りて賃貸暮らしをしたい場合も、まとまったお金が必要です。結婚予定があるなら結婚式の資金を貯めておく必要もあるでしょう。こちらは100万円前後から数千万円の買い物まで幅が広がります。

どんな買い物も、ローンを少なくし現金を多くしておくことが総負担を軽くしてくれます。しかし、毎月何万円も貯金を続けるのは大変です。しかし、ボーナスから12万円残せれば「毎月2万円を半年続ける」のと同じ額を一気にボーナスだけで貯められます。ボーナスは貯金額を一気に増やす絶好のチャンスなのです。

買い物のリミットはボーナスの6割まで

そうすると、「2割が半年分の臨時出費用ストック」「2割(以上)が未来への貯金」だとすれば、買い物に使ってよいリミットは「6割が上限」ということになります。

もちろん、買い物に回す割合を少なくする分にはいくらでも減らしてかまいませんが、半年仕事をがんばったご褒美でもありますから、ボーナスで買い物を楽しむことも忘れないでほしいと思います。

自分なりに「買い物の割合は○割」をまず決めて、その範囲で徹底的に楽しみましょう。お金は使うときはとことん楽しまなければもったいないですからね。

消費6割:臨時出費の備え2割:貯蓄2割を軸に

なお、割合をひとりひとりの事情に応じて変化させることはOKですが、「消費6割以下」は守ってください。一時的な買い物を7割や8割としてしまうと、残しておくお金はほとんどないことになるからです。

むしろ「消費は3割で十分だから、貯蓄5割」なんていうパターンはOKです。結婚が近そうだから、貯めておかなくちゃ、なんてテーマがある人はどんどん貯めておきましょう。

「今回はもう、ボーナス使い切っちゃったよ!」という人はぜひ、次のボーナスのとき「6:2:2」で予算を考えてみてください。たぶん、ムダのないボーナス活用になると思いますよ。

 

やまさき・しゅんすけ 「人生の幸せの問題は、たいていはお金の問題である」という考えのもと、お金と幸せについて考えるファイナンシャル・プランナー(FP)。公的年金制度・退職金制度、投資教育が専門。Twitterでは毎日一言「お金の知恵」をツイートしてます。副業はオタクで、まちあるき、アニメとコミック、ゲーム好き。所属学会は東京スリバチ学会と日本年金学会