愛知県で2010年から3年おきに開催されている国際芸術祭、あいちトリエンナーレ。第3回は2016年夏から秋にかけて開催される予定となっているが、その芸術監督に、港千尋氏が就任することが発表された。

あいちトリエンナーレは、第1回には57万人、第2回には62万人を動員した日本を代表する芸術祭のひとつ。今回、芸術監督に就任した港千尋氏は、2006年の釜山ビエンナーレと2012年台北ビエンナーレでの共同キュレーター、2007年ヴェネツィアビエンナーレで日本館コミッショナーを務めるなど、その経験と国際感覚の豊富さからの抜擢となった。8月2日に名古屋市中区で開催された就任記者会見では、その責任の重さと同時に「ワクワクする、楽しい、驚きに満ちた、創造的な旅を、皆さんと一緒に観客と一緒に、そしてここに今日きてくださった皆さんと一緒に作っていきたいと思います」と意気込みを語った。また「このトリエンナーレは、第1回目からいくつか際立った特徴があると思いますけども、そのひとつにはやはり美術と舞台芸術、パフォーミングアーツというものを総合的に展開していくという複合性にあります。こういった複合性を最初から強く打ち出している芸術祭というのはそれほどまだ多くないと思いますし、そういった性格はしっかり引き継いでいきたいと思います」と語るなど、あいちトリエンナーレが培ってきた経験を活かしながら、企画制作していくこともコメントして発せられている。

2016年に開催となるあいちトリエンナーレ2016は、今後、港千尋芸術監督の元テーマの設定を経て企画制作へと入っていく予定だ。