左から、香寿たつき、春野寿美礼、花總まり、山崎育三郎、小池修一郎、井上芳雄、平野綾、ソニン、山口祐一郎 左から、香寿たつき、春野寿美礼、花總まり、山崎育三郎、小池修一郎、井上芳雄、平野綾、ソニン、山口祐一郎

ミュージカル『モーツァルト!』の製作発表が8月7日、都内にて行われた。日本では2002年の初演以来、今回で5度目の上演となる人気作。主役のヴォルフガング・モーツァルトは井上芳雄と山崎育三郎がWキャストで務める。

ミュージカル『モーツァルト!』チケット情報

『エリザベート』『レディ・ベス』などを生み出したウィーン・ミュージカル界のクリエイター、ミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイによる作品群の中でも高い人気を誇る本作は、“人間・モーツァルト”が自身の運命に立ち向かうドラマチックな内容と、名曲揃いの美しい楽曲が魅力。さらに今回は、日本初演から主演している井上芳雄が、ヴォルフガング役を演じるのはこれで最後と発表していることから、ファンの注目度も高い。その井上は「モーツァルトは35歳で亡くなっているのですが、自分が35歳になるまではやれたら幸せだなと以前より言っていましたので、(自分も35歳になった今年)それが実現して幸せです。最後ではありますが軽やかにみんなで今回の『モーツァルト!』を作っていければ」とすっきりとした表情で語る。

もうひとりのヴォルフガング役・山崎は、前回・2010年公演でこの役に初挑戦し、今回は2度目の挑戦。「前回は初めての主演で、帝国劇場でセンターに立つということだけで、不安と緊張の毎日で、その時の記憶がないくらい。あれから4年がたち、その間に色々な経験をさせていただいたので、今の自分ができるヴォルフガングをすべてを出し切って演じたい」と意気込んだ。

モーツァルトの父・レオポルドを演じる市村正親は、胃がん療養中からの復帰公演になる予定。この日は「『モーツァルト!』は初めて父親役を演じ、とても思い入れのある作品です。パパの帰りを待っていてください」とメッセージを寄せた。共演者たちも「市村さんは演劇界の父。(この席に)お父さんがいないというのは不安ですが、本番や稽古場でまだまだ勉強させていただけることは山のようにあると思うので、再会のときを楽しみにしています」(井上)、「市村さんなら帰ってきた時に何倍も元気になって帰ってくるんじゃないかな」(コンスタンツェ役・ソニン)、「皆さんの市村さんへの思いに尊敬や敬意を感じています。きっとこれが市村さんの回復へのとても大きなエネルギーになる、素敵な再会ができると信じています」(コロレド大司教役・山口祐一郎)など、口々にエールを送っていた。

この日の登壇者はほかに花總まり、平野綾、ソニン、香寿たつき、春野寿美礼、山口祐一郎、演出の小池修一郎。公演は11月8日(土)から12月24日(水)まで東京・帝国劇場、2015年1月3日(土)から15(木)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて行われる。チケットは9月以降に順次発売開始。