『イントゥ・ザ・ストーム』(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

巨大竜巻の脅威を圧倒的なスケールで描いた映画『イントゥ・ザ・ストーム』の本編映像の一部が公開になった。まるでその場に居合わせているかのような“POV(主観映像)”と映画的なダイナミックなショットを組み合わせた本作の魅力を堪能できる映像だ。

『イントゥ・ザ・ストーム』映像

本作は、アメリカ中西部の田舎町シルバートンに、想像を絶する巨大な竜巻が発生し、街を飲み込んでいく様と、そこに居合わせた人々の極限のドラマを描くもの。『タイタニック』『アバター』の第二監督として活躍してきたスティーブン・クォーレが監督を務め、『ホビット』シリーズのリチャード・アーミティッジやドラマ『ウォーキング・デッド』のサラ・ウェイン・キャリーズらが出演する。

本作は巨大な竜巻の脅威をよりリアルに感じられるようにPOV映像を巧みに取り入れている。POVショットとは“Point of View”の略で、カメラの視線が登場人物の視線と同じになっているショットのことだ。過去には『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『クロニクル』などでも導入され、観客が登場人物と同じものを観ることで臨場感を増していた。本作でも竜巻の行方を追う者たちや、たまたまその場に居合わせた人々が構えていたカメラの映像を大胆に導入し、嵐が迫ってくる恐怖、逃げようとする人々の焦りや混乱を映像で生々しく描いている。

一方で、POVには弱点もある。カメラの揺れが激しく、人の視点からしか物語の世界を切り取ることができないため、どうしても映像が単調になり、物語を語る上で制約が出てしまう。そこで本作では観客が圧倒される竜巻のスケールを通常のショットで描き、竜巻に襲われる人々の姿をPOVで描いている。このほど公開された映像でも、ふたつの視点が巧みに組み合わされることで、起こっている事態がすんなりと理解でき、同時に緊迫感はしっかりと伝わってくる。最新のVFXでしか描けない壮大なスペクタクルと、ドキュメンタリーのような生々しい描写を融合させた『イントゥ・ザ・ストーム』は、映画館の立体音響も合わさることで、これまでにはない“体感映画”になっている。

『イントゥ・ザ・ストーム』
8月22日(金) 全国ロードショー