森脇良太 (c)J.LEAGUE PHOTOS 森脇良太 (c)J.LEAGUE PHOTOS

因縁浅からぬ浦和レッズとサンフレッチェ広島が8月16日(土)に激突する。1位タイの浦和にとっては仕切り直すため、6位の広島にとっては勢いを持続するための90分間となる。

8月16日(土)・浦和レッズ対サンフレッチェ広島 J1リーグ戦 チケット情報

首位を快走していた浦和だが、7試合連続無失点がJ1リーグ戦第17節・鹿島アントラーズ戦で途切れてから、2分1敗と勢いは下降気味。前節・川崎フロンターレ戦では4月以来となる黒星を喫した。

ここ3試合で5失点なのも気になる。第18節・ヴィッセル神戸戦でも、第19節・川崎戦でも、左・槙野智章、右・森脇良太の両ストッパーが前かがりになった際、裏のスペースを狙われ失点を許した。もちろん、ストッパーの攻撃参加は浦和のストロングポイントである。相手のカウンターを怖がって最終ラインが上がらなくなっては本末転倒だ。上がる時とラインをキープする時のバランスが求められる。また、好調時は前線から最終ラインまでコンパクトな距離を保っていたが、選手間の距離感も微妙にズレている。この微妙なズレを修正できるかが、第20節・広島戦の最大の焦点となる。次節はストッパー・那須大亮が出場停止となるため、なおさら肌理細かい距離感が必要だ。

一方の広島は前節、首位ながら突然の監督交代に揺れるサガン鳥栖にキッチリ勝利し、上位戦線に踏みとどまった。18節・鹿島戦では1-5の大敗を喫していた。台風のため、8月11日開催となった鳥栖戦も落とすようなことがあれば、そのままズルズル順位を下げる危険性をはらんでいた。というのも、広島はリーグ戦再開後18節まで、1勝2分2敗と苦しんでいた。しかも、5試合で13失点と自慢の堅守は崩壊寸前であった。攻守の要であるキャプテン・青山敏弘を欠き、本来のサッカーが実践できていない。浦和戦では森崎和幸&柴崎晃誠のボランチ、水本裕貴、千葉和彦、塩谷司の最終ラインで、しっかりとした防御ラインを築きたい。

両軍ともエースは好調を維持する。浦和・興梠慎三、広島・佐藤寿人はともにリーグ再開後3ゴールをマークしている。両チームのルーキーも異彩を放っている。浦和の右サイド・関根貴大はドリブルで相手陣内を切り裂きチャンスメイクを連発し、皆川佑介は広島のターゲットとしてだけではなく、前節では決勝点をマークした。

攻撃はまずまずだ。だからこそ、持ち前の堅守が重要となるのだ。ただのリーグ戦の一戦だけではない。両雄は『ナビスコカップ』準々決勝で9月3日(水)・7日(日)に再び対峙する。8月16日(土)・埼玉スタジアム2002での浦和レッズ×サンフレッチェ広島は、リーグ戦の今後とともに、『ナビスコカップ』の重要な試金石となる。チケット発売中。