子どもは絵本が大好き。

本を読んであげている間、子どもはじっと絵本をみつめ、真剣に聞いてくれますよね。時には声をあげて笑ってくれたりするのも、うれしいもの。

今では、赤ちゃん用の絵本も数多くあります。子どもとの絵本ライフがますます楽しくなる、音や繰り返しが楽しい絵本をご紹介します!

赤ちゃんや子どもが笑う本

まり』谷川俊太郎 作・広瀬弦 絵

詩人の谷川俊太郎さんと、絵本作家の広瀬弦さんの共作です。

主人公はまり、つまりボール。文章はなく、まりが転がったり、弾んだり、打たれたりする擬音だけで進行していきます。

言ってみれば、まりの冒険物語です。赤ちゃんでも、動きのあるものが好きな男の子なら、声を出してキャッキャと笑うことも。

シンプルなようで緩急ある構成で、何回読んでも楽しめます。

だるまさんが』かがくいひろし 作

言わずと知れたベストセラーの赤ちゃん絵本ですが、やはりこの絵本の威力はすごい!

この絵本に出てくるだるまさんは、転ぶだけでなく、びろーんと伸びたり、つぶれたり、おならをしたり、忙しい。小さな子どもは次に何がくるかわかっていても、大笑いしてくれます。

生後数カ月の赤ちゃんでも、真っ赤なだるまさんにくぎ付けになるので、『まり』と同様、長く楽しめる絵本です。

おんにょろにょろ―ちいさいモモちゃん』松谷みよ子 作

いないいないばあ』など赤ちゃん絵本の先駆者としても知られる松谷みよ子さんの絵本です。

モモちゃんのママがモモちゃんの両足を自分の足に乗せて、部屋の中を歩き回りながら、こんなことを言うシーンが出てきます。

「おんにょろにょろ、あなのぞき、モモちゃんのおやつはどこじゃいな。とだなかな?」

おんにょろにょろってなに? という疑問はさておき、なんだか音が楽しいではないですか。楽しい音は、繰り返すとさらに楽しさが増します。

子どもは絵本を読んだ後、おんにょろにょろをきっとやりたがると思います。

もしかしたら、図書館や古本でしか手に入らないかもしれませんので、機会があったら探してみてくださいね。

いたずらきかんしゃちゅうちゅう』バージニア・リー・バートン 作

ちいさいおうち』が有名なバージニア・リー・バートンが、機関車好きの娘のために作った絵本だそうです。

機関車の出す音の表現が多彩で、声に出して読んでみると、子どもは大喜びするはずです。

ちゅうちゅう、しゅっしゅっ!
ちゅうちゅう、しゅっしゅっ!
かんかん かんかん! ぴ ぴぃぃぃぃぃ!

文字だけでスピード感が表現できているのですね。翻訳は『赤毛のアン』を始めて日本語に訳した村岡花子さんです。

くりかえしやフレーズが楽しい絵本

おおきなかぶ』A.トルストイ 作・佐藤忠良 絵・内田莉莎子 訳/福音館書店

一時期はどの家にもあったくらいメジャーな絵本で、いろんな絵のバージョンがありますが、佐藤忠良さんの絵が有名ですね。

説明がほとんどありません。経過もほとんど描かれず、おじいさんが植えたかぶが巨大になり、抜くのに一苦労・・・とそれだけの話なのですが、この絵本の主役はかぶでもおじいさんでもなく、「うんとこしょ、どっこいしょ」というかけ声なのです。

それにしても、もともとはロシアの民話のようですが、ロシア語ではどういうかけ声なのでしょうね()