『誰よりも狙われた男』 (C)A Most Wanted Man Limited / Amusement Park Film GmbH (C) Kerry Brown

フィリップ・シーモア・ホフマン主演映画『誰よりも狙われた男』の予告編映像が公開された。本作は今年2月に46歳の若さでこの世を去ったホフマンが遺した最後の主演作だ。

予告編映像

原作は、スパイ小説の大家ジョン・ル・カレが9.11以降のテロ対策を軸に現代の諜報戦を描いた傑作ミステリー。映画は、ロック・フォトグラファーとしてキャリアを積んだアントン・コービンが監督を務め、ホフマンのほかにレイチェル・マクアダムス、ウィレム・デフォー、ロビン・ライトらが出演している。

舞台は、9.11から10年以上が経過した今もなお厳戒態勢が敷かれているドイツ・ハンブルク。ホフマン演じるギュンター・バッハマンは、ハンブルクを拠点にした小さなテロ対策チームを率いる男だ。このほど公開された予告編映像では、組織との軋轢に屈せず、酒と煙草を手離さないひと癖もふた癖もありそうなバッハマンの姿が描かれる。彼は、密入国したひとりの若者イッサに目をつけ、彼をあえて泳がせ利用することで、テロリストへの資金支援に関わる“ある大物”を狙おうと計画を企てる。だがそこにイッサを弁護する女性弁護士アナベル、イッサが目的とする秘密口座が存在する銀行の経営者トミー、そしてCIAが介入し、事態は複雑に絡まり合っていく。

本作は、『コントロール』『ラスト・ターゲット』のコービン監督の第3作目にあたるが、監督はホフマンがこの世を去ったことについて「フィリップがもういないと想うとこの映画のラストを観るのがとても辛い」とコメントを寄せている。

『誰よりも狙われた男』
10月17日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開