インドの感動作『バルフィ!…』監督が語る

2014.8.21 17:28配信
『バルフィ! 人生に唄えば』(C)UTV Software Communications Ltd 2012

インドで数々の映画賞を受賞した『バルフィ! 人生に唄えば』が間もなく日本で公開になる。生まれつき耳が聞こえず話すことができない主人公バルフィとふたりの女性の人生を巧みな構成で描いた作品だ。

『バルフィ! 人生に唄えば』特別動画

本作の主人公バルフィは、話すことができないが身ぶり手ぶりと表情で人に感情を伝える人気者。物語は彼と、資産家の男性と結婚したシュルティ、家族に愛されずに心を閉ざしてしまった幼なじみのジルミルの長きにわたる愛のドラマが、様々な伏線をはりめぐらせながら描かれる。

本作を手がけたアヌラーグ・バスは、監督作『カイト』をインド映画初の“北米ボックスオフィス・トップ10”に送り込んだ才人で、国内外から高い評価を得ている人物だ。本作で監督は現代と1970年代を巧みに行き来しながら3人の男女が恋をし、別れ、支えあう姿を描いた。「僕にとっての1970年代というのは、僕の両親が恋愛をしていた時代だ。だからロマンスのことを考えると、どうしても必然的にこの年代を想像してしまうんだ。だから登場人物たちにも僕の両親と同じように、ロマンチックな恋愛をして欲しかった。特に僕のお気に入りのシーンは、冒頭の“告白シーン”だね。あれを観れば、この映画のロマンチック度のレベルが高いことが早々にわかるんじゃないかな?(笑)」。

本作には観客の記憶に長く残るであろう名シーンや、映画ファンなら思わずニヤリとしてしまうような引用&オマージュが次々に登場。さらに脚本が細部まで丁寧に描きこまれており、最後の最後まで物語の全容が明かされない仕掛けになっている。往年の名画を思わせるクラシカルな映像と、魅力的なキャラクター、最後まで気の抜けないストーリーテリングには日本の映画ファンも魅了されるはずだ。「僕にとって映画を作る上で心がけているのは“物語が観る人のどんな感情を揺さぶるのか”ということだね。怒りとは、歓びとは、哀しみとは…ということを常に考えている。正直、インドで映画を撮るということは、困難だし、生きにくさを感じることもあるけど、“映画を撮る”という行為を通して、人生を楽しんでいければいいなと思っているし、これからもスタイルを模索したいと思う」。

バス監督にとって創作は観客を楽しませる行為であると同時に、“よく生きる”ための試行錯誤でもあるのだろう。このほど公開された特別映像でも監督が登場するキャラクターや俳優に深い愛情をもって接しているのが伝わってくる。

『バルフィ! 人生に唄えば』
8月22日(土) TOHOシネマズシャンテ、新宿シネマカリテほか全国公開

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