「大海水」相手の能力を引き出す、大物タイプ。

──現代風に再評価というのは、具体的にどのようなことをされたのでしょうか。

昔と現代で、人の評価のされ方が違うことがあります。例えば水の「なっちん」である「大海水(だいかいすい)」は、タモリさんや明石家さんまさんなど一流の著名人が多い「なっちん」ですが、以前は「大海水」の「大きな包容力と寛容な心」という長所よりも「アバウトで、いい加減」というマイナス面のほうが取り上げられ、「人生の苦難が多い」という評価がされていました。

しかし現代では全てにカチッとした性格よりも、ルーズな面をもっていて色々なものを吸収し、相手の良さを引き出す能力の方が評価されます。かつての解釈では評価が低かった「なっちん」でも、現代人の見方では評価が高くなるということがあるのです。

白鑞金

象徴的なのはアイドルやタレントに多い「白鑞金(はくろうきん)」で、この「なっちん」には「人から好感をもたれ、可愛がられる」という特性があります。

昔は好かれる性格でも実務能力が低い人は評価されない傾向がありましたが、現代では「愛されるキャラクター」の価値はとても高いし、その要素が強い人が一流のスターになることもありますよね(白鑞金の有名人は、前田敦子さんや武井咲さんなど)。

 
「釼釧金」快楽主義のエンターテイナー。

ほかにも、「釵釧金(さいせんきん)」のなっちんが持つ二面性のある性格は昔だと「二重人格、捉えどころのない人」というネガティブなイメージでしたが、現代人からすると「人間の奥が深い」「多面性がある」など、ポジティブなとらえ方をされることがあります(釵釧金の有名人は、きゃりーぱみゅぱみゅさんや壇蜜さんなど)。
 

「霹靂火」ここ一番の勝負に強い人。

逆に火の「なっちん」である「霹靂火(へきれきか)」は、ここ一番の勝負に強く、戦争などの非常時に真価を発揮するため昔は高く評価されていましたが、現代社会では「空気が読めない人」と言われてしまいがちです。

このように同じ「なっちん(性格)」でも、昔と現代では社会の評価が変わってきているので、その辺りを整理して、解釈を新しくしました。