中村信次郎役・大泉洋

原田眞人監督が大泉洋を主演に迎えた初の時代劇『駆込み女と駆出し男』が来年5月に公開されることが決定した。故・井上ひさしの時代小説『東慶寺花だより』を映画化した作品で、戸田恵梨香と、満島ひかりがヒロイン役を演じる。

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本作は離縁を求める女たちの最後の砦、江戸時代の駆込寺・東慶寺が舞台。駆込寺に入る前の聞き取り調査を行う“御用宿”の居候・中村信次郎(大泉)と、訳あり女たちが織り成す人情ドラマを描く。駆け出しの医者でありながら戯作者志望というどっちつかずの中村が、御用宿の主人と共に奇抜なアイデアと戦術で男女のもつれた糸を解き放ち、女たちの人生の新たな出発を手助けしていく人情エンタテインメントだ。

大泉は「憧れの原田監督のもとで巨匠・井上ひさしさんの作品に、戸田さんや満島さんはじめ、そうそうたる個性豊かな俳優陣に囲まれながら出演することが出来、大変光栄に思っております。この映画は江戸時代の様々な女性の“駆込み”という事件を通して、その時代に生きる人々を時に切なく、時にコミカルに描いた娯楽作品です。恐らく皆さんが今まで観たことがないくらいスピーディーでエネルギッシュな時代劇だと思います」とコメント。

原田監督は、自身が出演した『ラスト・サムライ』を振り返り「(出演時)初めて書写山円教寺と出会いました。あの壮大な寺院空間での撮影を見学したとき、いつかここで、自分の手で、日本時代劇映画の歴史を継承する作品を作るのだと、心に誓ったわけです。(本作は)初めに円教寺ありき、なのです。初めて組んだ若い世代の俳優たちも素晴らしかった。大泉洋の信次郎は井上ひさし世界の戯作者を見事に演じ切って唯一無二です。やっとめぐって来た初時代劇の現場は爽快愉快でした。世界と真っ向勝負できる一本が生まれたと確信しています」と語っている。

戸田は、放蕩三昧の亭主に愛想をつかした女・じょごを、満島は唐物問屋主人の妾でなぜか惚れ込んだ男の元から離れて来る女・お吟を演じている。

『駆込み女と駆出し男』
2015年5月 全国ロードショー