『TOKYO TRIBE』初日舞台挨拶に総勢14名が登壇!

NHK連続テレビ小説『花子とアン』で注目を集める俳優の鈴木亮平が、30日に東京・新宿バルト9で行われた『TOKYO TRIBE』初日舞台あいさつに登壇した。「出演者がセリフをラップで奏でる」という大胆な手法に挑んだ“バトル・ラップ・ミュージカル”として話題を集める本作。鈴木は劇中さながらのラップを生披露し、駆けつけたファンを沸かせた。

『TOKYO TRIBE』舞台挨拶その他の写真

原作は、1990年代のストリートカルチャーを代表する大ヒット漫画。映画は、近未来の“トーキョー”を舞台に、数々のトライブ(族)が繰り広げるルール無用の縄張り争いを描く。舞台あいさつには鈴木、園子温監督をはじめ、共演するYOUNG DAIS、清野菜名、佐藤隆太、竹内力、叶美香、中川翔子、大東駿介、石田卓也、市川由衣、石井勇気、坂口茉琴、原作者の井上三太が勢ぞろいした。

本作は、9月4日から14日にカナダのトロントで開催されるトロント国際映画祭に出品されることが決定しており、鈴木は「初めて園さんに会ったとき、言われたのが『世界でヒットする映画にしたい』という言葉だった。現場でスタッフ、キャストが一丸となって取り組んだ結果、『世界よ、こんな映画作れるなら作ってみろ』と言えるエネルギーあふれる作品になった」と誇らしげに宣言した。

園監督は「ロスに住んでる知り合いから、向こうの黒人が『俺たちがやるべき映画を、日本人に追い越された』って悔しがっていると連絡があった。してやったりですよ」と会心の笑み。個性あふれるボーダレスな仕上がりに「闇鍋のごとく、ごった煮だけど、うまく調和しピースフルな感じになった」と手応えを示していた。

『TOKYO TRIBE』は、同映画祭においてアクションやホラーなどジャンル系映画に特化し、熱心な映画ファンが集結するミッドナイト・マッドネス部門のオープニングを飾る。アカデミー賞の重要な前しょう戦としても位置づけられ、各国メディアや映画関係者が注目する北米最大級の映画祭に園作品が正式出品されるのは、今回で5年連続となる。2012年にコンテンポラリー・ワールド・シネマ部門のNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞した『希望の国』、2013年にミッドナイト・マッドネス部門で上映され、観客賞に輝いた『地獄でなぜ悪い』に続き、3年連続の受賞に期待がかかっている。

『TOKYO TRIBE』
公開中

取材・文・写真:内田 涼