『ゴーン・ガール』(C)2014 Twentieth Century Fox

『ドラゴン・タトゥーの女』『ソーシャル・ネットワーク』のデイヴィッド・フィンチャー監督の最新作『ゴーン・ガール』が12月に日本公開されることが決定し、予告編映像が公開になった。突然、姿を消した妻の行方を追う主人公をベン・アフレックが演じるスリラー映画だ。

『ゴーン・ガール』予告編映像

巧みな語り口、完璧なショットが撮れるまで絶対に妥協しない姿勢、圧倒的な映像美、タブーなき題材選び……新作を発表するごとに注目を集めてきたフィンチャー監督が新作に選んだのは、アメリカだけで600万冊を売り上げたギリアン・フリンの同名小説の映画化だ。本作の主人公ニックと妻のエイミーは完璧な夫婦のはずだったが、ふたりが結婚5周年を迎えたばかりのある日にニックは「エイミーが失踪した」と通報する。警察が捜査を開始し、メディアによる報道は過熱。多くの人々が犯人さがしに奔走する中でニックにも疑惑の眼が向けられる。果たして、妻はどこへ行ったのか? ニックをアフレックが演じ、『アウトロー』のロザムンド・パイクが妻エイミーを演じる。

このほど公開された予告編は妻の失踪から3日後、街の人々が集まった場でニックが人々に妻が失踪したことを訴える場面から始まる。その後、警察や街の人々は捜索を開始。報道陣はニックを追い、彼を“疑惑の人”として扱う。やがて映像はニックとエイミーの回想シーンと、ヒントは出るものの進展しない捜査の場面を行き来する。エルヴィス・コステロの穏やかなナンバー『SHE』と緊迫感のある映像が絶妙にマッチした内容だ。

また徹底的にこだわった映像にも注目だ。懐中電灯で夜の街を照らす場面では青みが強調される一方、回想シーンでは暖色を強調した温かみのあるショットで描かれるなど、1カットごとに考え抜かれた色彩が展開。主人公ニックの出演シーンでは、その大半で彼の顔の半分が影で塗りつぶされており、何げないシーンでも“彼には見えない=謎の部分がある”ことが視覚的に暗示される。フィンチャーと長年タッグを組んできたジェフ・クローネンウェスが本作でも撮影を担当しており、HDの9倍を超える解像度で撮影可能なRed Epic Dragonを駆使して、唯一無比の映像を追求している。

『ゴーン・ガール』
12月12日(金)全国ロードショー