9月7日(日)、4強が決まる。『2014Jリーグ ヤマザキナビスコカップ』の話である。
9月3日、準々決勝第1戦が行われた。結果は以下の通り。サンフレッチェ広島0-0浦和レッズ、横浜F・マリノス1-2柏レイソル、セレッソ大阪1-3川崎フロンターレ、ヴィッセル神戸1-1ガンバ大阪。
対浦和公式戦6連敗中だった広島は、苦手意識を払拭する内容を披露した。J1リーグ戦第20節で見せた、引いて守る消極的な守備ではなく、ボールの出どころを抑える積極的な守備を実践。1か月ぶりの先発となった佐藤寿人はブランクを感じさせないプレーを、戦線離脱していた青山敏弘も途中出場ながら存在感を発揮した。ただ、しかし、勝てなかった。スーパーセーブを連発し、負け試合をドローや勝利に導いてきたGK・西川周作が不在での0-0は、浦和にとって御の字の結果だろう。
柏にとってアウェイでの2-1のスコア以上の成果を得た初戦となった。横浜FM戦でカウンター2発をズバリと決めた。この試合、ラフィーニャ、齋藤学をケガで欠いた横浜FMは大黒柱の中村俊輔、中盤の底に位置する中町公祐が負傷交代する憂き目に遭った。さらに最終ラインを守る栗原勇蔵が退場……。昨季、準決勝初戦で柏に0-4と粉砕された悪夢は回避したが、第2戦での主力不在は痛い。
リーグ戦11試合未勝利のC大阪は『ナビスコ杯』を浮上のキッカケにしたかったが、その傷口はさらに広がった。そもそも万全ではなかった。MF扇原貴宏とGKキム・ジンヒョンが日韓それぞれの代表に帯同し、MF山口蛍、藤本康太と安藤淳の両DFら主軸もケガで欠いた。攻撃のタクトを振るう中村憲剛不在の川崎Fにアウェイゴール3を決められる完敗を喫したのだった。
神戸としては悔しいドローとなった。日本代表の10番を背負う森岡亮太が不在ながら、G大阪を押し込んだ。J1リーグ第17節では1-5とG大阪に粉砕されたが、この日はG大阪のシュート9本に対し、21本ものシュートの雨を降らした。それでも勝てなかった。宇佐美貴史の神戸戦5戦連続弾でG大阪はアウェイゴールを手にし、第2戦は0-0でも準決勝進出となる。このアドバンテージは無視できない。
準々決勝第1戦は引き分けのゲームも含めて明暗が分かれたが、準決勝進出を諦めるほどの決定的な試合はなかった。それは、ケガ人続出の横浜FM、負のスパイラルにハマッているC大阪も、である。準々決勝第2戦は浦和×広島・埼玉スタジアム2002、柏×横浜FM・日立柏サッカー場、川崎F×C大阪・等々力陸上競技場、G大阪×神戸・万博記念競技場が9月7日(日)キックオフ。チケット発売中。