【上海発】今年で4度目の開催になるアジア最大規模のコンシューマ・エレクトロニクス総合展示会「CES Asia 2018」の3日目は、一般にも開放されている。なかでも目を引いていた製品を5点紹介する。
まずはROBO SEAが展示していたサメ型の水中ドローン。全長は1メートルほどで、一般的な水中ドローンよりもはるかに大きい。全身をしならせながら泳ぐ。前方にカメラを備えており、カメラから送られてくる映像を見ながら操縦する。海の中で出会ったら、間違いなく驚くだろう。
次は、DSEELABが展示していた、有機ELも液晶も使わないサイネージ。LEDランプを搭載した羽を扇風機のように高速で回転させて、立体的な映像を作り出す。担当者によると「ただのプロペラを回しているだけなので、液晶ディスプレイのサイネージよりもはるかに安く3Dの映像を流せる。中国では、広告媒体として利用しているところもある」という。
続いては、Divoomのドット絵を映し出す小型のディスプレイ「TIVOO」。レトロなテレビを想起させるデザインが魅力的だ。専用のアプリから操作する。ドット絵はアプリで自作できるほか、他のユーザーがアップロードした絵をダウンロードすることもできる。
絵は“パラパラマンガ”のように連続で少しずつずらして描けば、アニメーションとして流せる。アニメーションは周囲の音楽や手拍子にあわせて動く。にぎやかな場所を一層楽しい空間にするアイテムとして、近々カフェをオープンする予定の男性が導入を検討していた。日本でも販売しているという。
そして、大量の機械を積み込まれた球体が、レノボのゲーミングブランド「Legion」のゲーミングPCだ。CPUはCore i9-7800XE。グラフィックボードはNVIDIA TITAN Xp。メモリは64GB DDR4 3000MHz Red LED版で、水冷用の液体が赤く光っている。非常に高スペック、かつ、見た目も奇抜なマシンだ。
最後はスタートアップパークでEMPOWERが展示していたVRジェットコースター。日本にもハウステンボスのVRジェットコースターはあるが、席が360°回転してしまうVRは見ない。速度によるGの負荷は感じられないが、自らの意思とは関係なく、体の上下が反転してしまうだけでも十分恐怖だ。
CES Asiaには、ほかにもまだまだ驚くような技術の開発に取り組んでいる企業がたくさんあった。日本では見られないほど大きなコンシューマ・テクノロジーの展示会は、年々規模を拡大している。今年は自動車技術に関する展示と、スマートホーム、とくにスマートロックに関する展示が各社に共通していた。今後はどのように発展していくのか、注目を集めている。(BCN・南雲 亮平)
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