タブレット端末のメーカー別販売金額シェアの推移

Appleは今年3月、新たにApple Pencilに対応した9.7インチのiPad(第6世代iPad)を発売した。価格は前機種の第5世代iPadと同じに据え置いた。しかし、最大の進化点とも言える手描きを楽しむには、別売の1万800円のスタイラスペン「Apple Pencil」が必要。両方購入すると、本体が税別3万7800円のWi-Fiモデルの32GBは4万8600円に、4万8800円の128GBは5万9600円にアップする。ペンを使った「手描き」機能をどう評価するかによって、単なるマイナーアップデートとも、教育用途向けに振り切った大幅な進化とも、受け取り方は変わるだろう。

第6世代iPadの狙いはペンを軸としたタブレットの再定義

第6世代iPadは、17年6月に登場した第2世代iPad Proの派生モデルだ。第2世代iPad Proと同時発表した純正アクセサリの「Smart Keyboard」や120Hzのリフレッシュレートで描画するProMotionテクノロジーといったiPad Proのみの特徴がより際立つようになった。価格より見た目を重視するならiPad Pro、価格重視ならiPadと、優劣つけがたい絶妙なラインアップといえる。

家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」によると、タブレット端末のシェア争いは、iPad Proの発売以降、Appleが復調し安定的にトップシェアを維持。各キャリアにも提供している「MediaPad」シリーズを販売するファーウェイが追いかける展開になっている。ただ、販売金額ベースでみると、1位のAppleのリードは広がる。Androidタブレットに比べ、iPadの平均単価が高いからだ。

追いかけるファーウェイは5月18日、エンタテインメント性能にこだわった、フラッグシップモデルの約10.8インチタブレット「HUAWEI MediaPad M5 Pro」を発売した。最新のAndroid 8.0を搭載し、専用スマートカバー、4096段階の筆圧検知に対応した専用タッチペン「HUAWEI M-Pen」が付属しながら、税別価格は5万4800円。Wi-Fiモデルのみで、ストレージ容量やOSが異なるため、単純には比較できないが、ペンとアプリを使った「お絵描きタブレット」としてみると、第6世代iPad以上にコストパフォーマンスは高い。

iPadが市場を切り拓き、Android勢の「Nexus 7」やKindle Fireシリーズで低価格化が進んだタブレット。業務用途では、アンケート回答、契約書類の署名など、いろいろな場面ですでにペン入力・手書き入力が使われている。スマートフォンがデジカメに匹敵するカメラ性能を競うなか、8インチ~10インチ台の大きな画面を生かしたデバイスとして進化しつつあるタブレットにも注目したい。(BCN・嵯峨野 芙美)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

「ウレぴあ総研」更新情報が受け取れます