『アリス・イン・ワンダーランド』  『アリス・イン・ワンダーランド』 

安蘭けい、濱田めぐみ、渡辺美里らが出演するミュージカル『アリス・イン・ワンダーランド』の製作発表記者会見が9月9日、都内で行なわれた。

ミュージカル『アリス・イン・ワンダーランド』チケット情報

同作は『不思議の国のアリス』の物語を現代に置き換え、ヒットメーカーのフランク・ワイルドホーンが作曲を担当。出演者のパワフルな歌声と、演出の鈴木裕美による日本版だけのほろ苦いラストが好評を博してスマッシュヒットとなり、2年ぶりの再演が決まった。

会見で、主役の小説家アリスを演じる安蘭けいは「2年ぶりに再演できて本当に嬉しいです。メンバーも変わった中で、新しい『アリス・イン・ワンダーランド』を作り上げられたら良いなと思います。シリアスな話なんですが、パンチのある音楽、9人の個性的な振り付け、鈴木裕美さんの隙の無い演出でまた素晴らしいミュージカルになっていると思います」と自信を覗かせた。

また帽子屋役を演じる濱田めぐみは「私は作品の中で唯一といって良い悪役で、初演の時は安蘭さん演じるアリスのネガティブな部分を増幅させてやろうと頑張りました。2年の月日を経て、それぞれのキャストも様々な経験を経て役が成長したことと思います。もちろん安蘭さんのアリスも役が深まったので、それを上回れるような意地悪さとなまめかしさを出したいです」とコメント。ハートの女王を演じる渡辺美里は「原作ではエキセントリックな女王なんですが、この作品では皆さんの均衡を保とうとする女王を演じます。ハートの女王のハートはトランプのハートなんですが、皆さんの心の女王になれるように、演技と歌、踊りに磨きをかけたい」と意気込みを語った。

また、初演時の思い出として安蘭は「自分のコンディションや、どのように演じたら良いかという事ばかり考えて、公演がスタートした頃は正直客席の雰囲気を気にできませんでした。ただ公演を重ねるうちに、「この作品は楽しいんだ」というお客さんの雰囲気が伝わってきて。こうして再演が決まった事で、良い作品だったんだとまた噛みしめています」とコメント。また濱田と渡辺は「それぞれの役が大変なので、初演の時は誰ひとりとして客観的に見られる人がいなかったんですね。なのでふいに笑い声が起こると「え!?何でここで笑ったの?」と出演者の方が動揺していました(笑)。ただ公演を重ねるうちに、作品の世界観や会場の空気をお客さんが共有してくれているのが分かったので、この再演ではもっと作品に色をつけられるようなお芝居をできれば良いなと思います」(濱田)。「前回がミュージカル初出演で、どういう立ち振る舞いでいれば良いのかと思っていたんですが、ただ私は女王なので、女王がオロオロしていてはいけないな、と気を引き締めて臨みました(笑)。めくるめくストーリーなので、再演では、もっとお客さんに深くアリスの世界を楽しんでいただけるように務めたい」(渡辺)と、初演を振り返りながら、今回への抱負を口にした。

公演は11月9日(日)から30日(日)まで東京・青山劇場、12月5日(金)から7日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、12月19日(金)・20日(土)に愛知・中日劇場にて。