会見より。左から、マルシア、吉田栄作、城田優、山下リオ、日野真一郎 会見より。左から、マルシア、吉田栄作、城田優、山下リオ、日野真一郎

城田優が主演するミュージカル『ファントム』が、東京・赤坂ACTシアターにて9月13日(土)に開幕する。開幕に先駆け11日、同劇場にてプレスコールが行われるとともに、城田ら出演者が意気込みを語った。

ミュージカル『ファントム』チケット情報

作品は、ガストン・ルルーが1911年に発表した怪奇小説『オペラ座の怪人』が原作。パリのオペラ座の地下深くに怪人が密かに棲んでいる…このストーリーは世のクリエイターたちに愛され、ミュージカルだけでもアンドリュー・ロイド=ウェバー版、ケン・ヒル版、そしてコピット&イェストン版と様々に舞台化されているが、今回上演されるのは、『ナイン』などを生み出した名コンビ、脚本家アーサー・コピット&作曲家モーリー・イェストンが1991年に発表したバージョン。ファントムがなぜ“ファントム(怪人)”になっていったのか、その出生の秘密や、彼の孤独や葛藤などにスポットが当てられた内容だ。日本でも2004年の宝塚宙組公演をはじめ、宝塚歌劇団で3度上演されているほか、2008年・2010年には大沢たかお主演でも上演された。

その名作で今回タイトルロールを演じるのは歌唱力・演技力のみならず、その華で唯一無二の存在感を見せる城田優。プレスコールでは限られたシーンのみの披露だったが、作品の重厚感からか年配の俳優が演じるイメージの強いファントム役を、初めて恋に触れた思春期の少年のような繊細さで演じ、“城田優ならではのファントム”を造形しているようで期待が高まる。ファントムが恋する娘・クリスティーヌ役の山下リオも、初舞台ながら澄んだ美しい声を安定して響かせていた。

会見では「かつてないほど緊張している。夜も眠れないほど」と話す城田だったが、マルシアら共演者たちからは「優は素晴らしいのひと言、言うことございません!」等々、絶賛の声。また作品について城田は「『オペラ座の怪人』という物語を知っている方は多いと思いますが、この『ファントム』の僕が演じるエリックは、(怪人に)名前がついている時点で他の『オペラ座の怪人』の作品より少し異質。父親・母親の存在や、なぜエリックが地下でファントムとして暮らさなければならないのかということ、彼の人間性や細やかな心情の変化が描かれています。人生の中で誰もが経験するような感情がたくさんでてきますし、個性溢れるキャラクターが揃っているミュージカル。ぜひ劇場でこのファントムの世界にひたってください」とアピールした。

城田のほか、山下リオ、日野真一郎、マルシア、吉田栄作らが出演。東京公演は9月13日(土)開幕、29日(月)まで。その後10月5日(日)から15日(水)にかけ、梅田芸術劇場 メインホールにて大阪公演が行われる。