<地域No.1店舗の売れる秘訣・コジマ×ビックカメラ福生店>最新機種が揃う地域密着型郊外店 リニューアルが商圏拡大に寄与

2014.9.17 12:41配信

東京都福生市のコジマNEW福生店が、5月24日、ビックカメラとコラボレーションしたコジマ×ビックカメラ福生店に生まれ変わった。リニューアル前は、近くに住む65歳以上の年配者がメインのお客様だったが、リニューアル後は、そのお客様を維持しながら、幼児や小学生の子どもをもつ家族の来店が増えているという。商圏も拡大し、近隣の市から多くのお客様が訪れるようになった。他店との差異化を図るためにデジタル機器の最新機種を豊富に揃えるだけでなく、白物家電も売れる地域密着型郊外店を目指している。(取材・文/佐相彰彦)

コジマ×ビックカメラ福生店

店舗データ

住所 東京都福生市本町36-1

オープン日 2014年5月24日(リニューアル)

売り場面積 約2700m2

従業員数 約40人

●コラボ店舗で他社に対抗 デジタル機器が売上増に寄与

米軍横田基地が3分の1程度の面積を占める東京都福生市。人口は2002年の6万人規模をピークに減少し、現在は5万8000人強だ。都心部のベッドタウンとして発展してきたことで持ち家比率は高く、住宅街のなかには古い家も多い。

福生市民がショッピングに出かけるのは、JR青梅線で福生駅から15分ほどの立川駅。駅前には、エキュート立川やルミネ立川、グランデュオ立川などの複合商業施設がある。家電量販店は、駅近くのビックカメラ立川店が多くのお客様を獲得している。

そんな福生市の唯一の家電量販店がコジマだ。2009年にコジマNEW福生店がオープンし、これまで近隣住民をお客様として獲得してきた。スーパーのいなげや福生銀座店やTSUTAYA福生店などに近く、住民が生活のなかで気軽に訪れるショッピングエリア内にあることから、地域密着型の郊外店として固定客は多かった。しかし、あきる野市や青梅市、昭島市などの隣接地域に他社が大型家電量販店を出店したことから、商圏がなかなか広がらない。そこで、2014年5月24日、コジマNEW福生店は、ビックカメラとのコラボレーションでコジマ×ビックカメラ福生店としてリニューアルオープンに踏み切った。

コジマ×ビックカメラ福生店は、1階が駐車場、2~3階が売り場になっている。リニューアルで、デジタル機器の品揃えを拡充し、2階がデジタル機器、3階が白物家電というフロア構成にした。中川豪太店長は、「これまで2階にあった白物家電が売り上げの多くを占めていたが、フロアを入れ替えることによって、白物家電の販売を維持したまま、デジタル機器関連の売り上げが伸びている」と手応えを感じている。

●デジカメの品揃えが充実 玩具で家族連れを吸引

店の入り口付近には、売れる商品を置くのが鉄則。コジマ×ビックカメラ福生店は、入り口にあたる2階をデジタル機器のフロアに変え、とくに目立つ場所にはデジタルカメラコーナーを設置した。「これまでデジカメは品揃えが少なく、当店の固定客でさえも、デジカメを購入するときは他店に行ってしまうことが多かった。現在は、固定客も戻ってきて、『品揃えが充実してよくなった』という評価をいただいている」と、中川店長は満足げだ。最新機種を中心にできるだけ多くの機種を展示し、すべての機種をお客様が触って操作できるようにした。中川店長は、「デジカメに関しては、近隣のどこにも負けない」と自信をみせる。

さらに、新たに玩具の取り扱いを開始したことによって、「幼児や小学生のお子様をもつ家族連れが多く来店される」と、中川店長。実際、店内には子どもが歩き回る姿が目につく。コジマ×ビックカメラ福生店にとって、家族連れは新たな客層だ。

日用品の販売も開始した。これによって、「大型商品を購入されたお客様のついで買いが多く、客単価の向上につながっている。また、近隣にお住まいの固定客がスーパーでの買い物ついでに立ち寄るという流れが出てきた」(中川店長)という。固定客のほとんどはコジマのポイントカードをもっていて、貯めたポイントで日用品を購入するケースが多い。「日用品を取り扱うようになって、ポイントカードが、固定客の来店頻度をさらに高めるアイテムになった」と、中川店長は効果を語る。

大型商品の販売増の決め手は接客だ。「例えばテレビのコーナーに、じっくりと話を聞くことができるベンチを置いて、お客様にリラックスしていただきながら接客している」。この接客によって、5月のリニューアル当初は4Kテレビが売れ筋商品になっていたという。白物家電では、「エアコンも、デジカメと同様に他店に負けない品揃えだ。リニューアルから夏にかけて、売上増に寄与した」そうだ。

また、リニューアルは、商圏の拡大にもつながった。家族連れという新たな客層は、「その多くが近隣市からのお客様。クルマでいらっしゃっている」という。もちろん、固定客のなかで年齢の高いお客様に対する細かな気づかいにも余念がない。「比較的手の空く平日の午前中には、気軽に来店されるお客様の話をじっくり聞いている」という。日常会話のなかから、家電やデジタル機器に困っていることを聞き出すコミュニケーションによって、固定客を維持しているのだ。

●店長が語る人気の理由――中川豪太 店長

札幌で入社し、四日市や新潟など、さまざまな地域を経験して、コジマ×ビックカメラ福生店の店長に抜てきされた。どの店舗も郊外店で、「接客の考え方はどの地域でも同じ。最新機種の揃った地域密着型郊外店として、固定客を増やしていく」と、意欲をみせる。

スタッフは30代半ばの中堅クラスが多く、「店の活性化に意欲的」という。その一つが、商品紹介のデモ映像だ。スタッフ自身が撮影してつくった動画は、実際に商品を操作して使い勝手のよさを伝えている。「操作した素直な感想が伝わるので、お客様に好評」とのこと。この取り組みが、デジタル機器・白物家電を問わずに売れている理由だ。

※本記事は、ITビジネス情報紙「週刊BCN」2014年9月8日付 vol.1545より転載したものです。内容は取材時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる可能性があります。 >> 週刊BCNとは

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