完全ワイヤレスイヤホン市場は成長を続けている

音楽プレイヤーに接続するためのケーブルも、左右のユニットを接続するケーブルも搭載していない「完全ワイヤレスイヤホン」の人気が高まっている。家電量販店では、「接続方法や実際の付け心地が知りたい」といった声に応え、専用の販売カウンターを用意。徐々に規模を増してきている。

家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」によると、完全ワイヤレスイヤホン市場は、2017年9月から徐々に盛り上がり、同年12月にピークを迎えた。その後は前年同月比5倍~6倍で推移。市場として定着しつつある。

一方、接続方法に対する疑問や、付け心地、音質などに対する疑問・不安が、購入へのハードルになっているケースもある。家電量販店はこの課題を解決するべく、販売員が消費者と直接話しながら完全ワイヤレスイヤホンを販売する対面カウンターを設置。消費者の疑問に応えながら、音質などを体験できるようにした。

市場のさらなる活性化を狙って、ビックカメラは「フルワイヤレスイヤホンご案内カウンター」の開設に力を入れている。6月22日には、開店から1周年を迎える「ビックカメラAKIBA」の3階に7か所目をオープン。今後も、ビックロ新宿東口店、名古屋駅西店、なんば店、天神2号館など、順次拡大していくという。

「ケーブルに気を配る必要がない」というストレスレスな使い心地は、一度体験したら手放せない。製品のラインアップも豊富になってきている。コードが絡みやすい満員電車対策やプレゼントとしても注目を集めているようだ。(BCN・南雲 亮平)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。