対応バンドが増えた「iPhone 6」で計測! 1都2県の実測値はソフトバンクが最速!

2014.9.25 20:53配信
速度計測に使用したiPhone 6

9月19日、ソフトバンクモバイル、KDDI(au)、NTTドコモは、従来モデルより大画面で薄型の「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」を発売した。キャリアによって使用しているLTE周波数帯(バンド)が異なるので、同じiPhoneでも通信速度やつながりやすさは変わる。選ぶポイントの一つは、やはりスピードだろう。

では、実際にはどのキャリアが一番速いのか。今回は、3キャリアの「iPhone 6」を使って、相互乗り入れによって、乗継ぎなしで1都2県(埼玉・東京・神奈川)を縦断できる西武池袋線・東京メトロ副都心線などの全15駅のホームで計測し、受信時(下り)の通信速度の平均値が最も速かったキャリアを「勝者」として、「最速キャリア」をジャッジした。

●全15駅中10駅でソフトバンクが最速 平均速度もauを僅差でかわしてトップ

まずは、測定結果のサマリーをお伝えしよう。計測した全15駅のうち、所沢や池袋、新宿三丁目、渋谷、横浜など10駅でソフトバンクの「iPhone 6」が最も速く、最速駅の数では、ソフトバンクが他の2キャリアを圧倒した。通信速度の平均値も、ソフトバンクが35.8Mbpsで最速だった。2番手には、僅差でauが続き、両社の健闘が光った。

●埼玉・東京・神奈川の全15駅で計測 全体的に速く快適に

昨年、一昨年は、JR山手線の主要駅で計測した結果をお伝えした。昨年、「iPhone 5s」で計測した山手線全10駅の平均通信速度は8.79~12.75Mbps。今年は、首都圏のより広いエリアをカバーできるよう路線を変更し、昨年までと同じく、無料の通信速度計測アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を使って計測した。

計測地点は、西武池袋線の小手指・所沢・ひばりヶ丘・石神井公園・練馬、東京メトロ副都心線の池袋・新宿三丁目・渋谷、東急東横線の中目黒・自由が丘・武蔵小杉・菊名・横浜、みなとみらい線のみなとみらい、元町・中華街の全15駅。西武池袋線の小手指駅からスタートし、みなとみらい線の元町・中華街駅に向かった。都県別の内訳は、埼玉2、東京8、神奈川5。各駅のホームで計3回計測し、下り(ダウンロード)の通信速度の平均値を計測結果とした。

LTEの高速化は、計測結果にはっきりと表れた。全15駅の平均通信速度は、ソフトバンクが35.8Mbps、au34.29Mbps、ドコモ25.96Mbps。所沢、武蔵小杉など、一部の駅で20Mbpsを下回ったために、ドコモだけやや低い値だが、3キャリアとも平均値は25Mbpsを超え、単独の計測結果では50Mbpsを超えることもあった。下り最大75Mbps以上のエリアが増え、同時に接続するユーザー数など、外部要因にあまり左右されず、安定して通信できるようになったからだろう。数字だけではなく、体感でも以前より速くなった。また、駅ごとに最も速かったキャリアを「勝者」と判定すると、ソフトバンク10勝、au3勝、ドコモ2勝という結果だった。

●ほとんどの駅が平均20Mbps超! 35Mbps以上も多数

副都心線には、西武池袋線と東武東上線の2路線が乗り入れている。今回は西武池袋線を選択し、埼玉全体というよりは、所沢での最速キャリアを調べることにした。スタート地点の小手指は、各キャリアとも35Mbpsを超え、ソフトバンクは42.72Mbpsを記録した。所沢はドコモだけが低く、ワースト1の11.01Mbpsだった。10Mbpsも出ていれば、実用上は問題ない。しかし20Mbps、30Mbps台という計測結果に慣れてくると、「遅いなあ」と感じてしまう。

東京都内に入ると遅くなると思いきや、通信速度はほとんど変わらなかった。石神井公園、練馬はドコモ、ひばりヶ丘と、JR山手線と並行して走る東京メトロ副都心線の池袋・新宿三丁目・渋谷はソフトバンクが最も速く、池袋・新宿三丁目はauも速かった。

東急東横線の各駅は、キャリアによる差がやや大きく、自由が丘、武蔵小杉は、ドコモだけ低かった。全線地下区間で、しかも地下4~5階という深いところを走行するみなとみらい線は、横浜、みなとみらいはソフトバンク、元町・中華街ではauが最も速かった。ただし、みなとみらいと元町・中華街は、auとソフトバンクは僅差だった。

●「WiMAX 2+」と「SoftBank 4G」のバンド41に対応 最大通信速度も高速化

「iPhone 6/6 Plus」は、対応するLTE周波数帯(バンド)が増え、下りの最大通信速度(理論値)も従来の100Mbpsから150Mbpsに高速化した。アップルが公開しているLTEに関する仕様によると、日本向けのモデルは、各社とも使用している2.1GHz帯や、プラチナバンドの800MHz帯、900MHz帯などに対応する。

大きな変更点は、TDD方式(同一周波数上で、上り、下りを時間で分割して通信する方式)のLTE「TD-LTE」に新たに対応したこと。具体的には、KDDIグループのUQコミュニケーションズが提供している「WiMAX 2+」、ソフトバンク傘下のWireless City Planningが提供しているAXGP方式(TD-LTE互換)の高速通信サービスで使用する周波数帯(バンド41)に対応し、auの「iPhone 6/6 Plus」は、「4G LTE」に加え、追加料金なしで「WiMAX 2+」を利用できる。同様に、ソフトバンクの「iPhone 6/6 Plus」は、従来のFDD-LTE方式の「SoftBank 4G LTE」とAXGP方式(TD-LTE互換)の「SoftBank 4G」の二つの高速データ通信サービスを利用できる。ドコモの「iPhone 6/6 Plus」は、TD-LTEには対応せず、「iPhone 5s/5c」と同じ自社の三つの周波数帯に対応する。

2013年10月31日にスタートした「WiMAX 2+」は、首都圏など、まだサービスエリアは限定されている(2015年3月末までに全国主要都市に拡大予定)が、「SoftBank 4G」は、全国政令指定都市人口カバー率100%を達成し、すでに幅広いエリアで利用できる。ここ1~2年、各キャリアが進めてきたLTEネットワークの整備・改善とiPhone本体のスペック強化の相乗効果で、「iPhone 6/6 Plus」は、より広い範囲で安定して通信できるだろう。ついにモバイル環境でも、理論値100Mbps以上、実測値でも20~30Mbpsという速さで通信できる時代が到来した。低速の3G通信だけの「iPhone 4S」以前の旧機種や、LTEの対応周波数帯が2.1GHzだけだった「iPhone 5」ユーザーは、「iPhone 6/6 Plus」に買い替えると、ぐっと速くなったと感じるだろう。

※本記事で計測した結果は、2014年9月23日の実測値です。通信速度は、環境・利用人数・端末などによって変わります。同じ場所で計測しても、同様の結果になるとは限りません。

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