左から、岡内美喜子、鍛治本大樹、多田直人  撮影:源賀津己 左から、岡内美喜子、鍛治本大樹、多田直人  撮影:源賀津己

キャラメルボックスが劇団史上初の試み「キャラメルボックス・アラカルト」で新作『太陽の棘 彼はなぜ彼女を残して旅立ったのだろう』を12月、東京・サンシャイン劇場にて上演する。この企画は劇団外の作家が脚本を書き下ろし、キャラメルボックスの成井豊が演出を担当するというもの。第1回目となる今回は“ダークファンタジー”と評される作風で注目を集める若手脚本家・ほさかよう(演劇プロデュース・ユニット「空想組曲」主宰)と成井の初タッグが実現する。劇団員の多田直人、岡内美喜子、そして、劇団公演で初の主演を務める鍛治本大樹の3名に、今作にかける意気込みを訊いた。

キャラメルボックス 公演情報

キャラメルボックスで多数の出演歴を誇る岡内と多田は、「この公演はキャラメルボックスにとって、最大級の新風を運んでくる企画になると思います」(岡内)、「ほさかさんの力をお借りして劇団員の新たな一面も発掘出来ると思いますし、それプラス、劇団公演初主演の鍛治本大樹にも非常に期待しています。劇団として、幾重にも新しいトピックスがある公演です」(多田)と、大きな期待を寄せる。先輩からのエールを受けた入団7年目の鍛治本は「作品自体を面白くすることは勿論ですが、『野心を持った鍛治本はここまでやるんだ!』という姿をきちんとお見せしたいです。その姿を目撃しに、是非劇場へお越しください」と、自らを奮い立たせるように熱く胸の内を語った。

成井がほさかに依頼した題材は、同時上演する『ブリザード・ミュージック』にも登場する宮沢賢治の未発表童話『ペンネンノルデの伝記』。各々が担う役柄について、「キャラメルボックスの主演像とはちょっと異なるタイプ」(鍛治本)、「自分の役が最も謎めいています」(多田)、「女性のお客様は、私に感情移入しながら物語を見守っていくであろう役なので、頑張らないといけないと思っています」(岡内)と三者三様にコメント。ファン待望の新作ドラマは、人気劇団の新たな一面を予感させる。

『太陽の棘 彼はなぜ彼女を残して旅立ったのだろう』は、12月10日(水)から24日(水)までサンシャイン劇場にて上演。また、13年ぶりに再演するキャラメルボックスの人気作『ブリザード・ミュージック』が11月22日(土)から27日(木)まで兵庫・新神戸オリエンタル劇場、12月5日(金)から25日(木)まで東京・サンシャイン劇場にて同時上演される。チケットは共に一般前売り中。

なお、インタビューの全文はチケットぴあサイトに掲載。

取材・文:園田喬し