『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』ジャパンプレミア

『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』のオリヴィエ・ダアン監督が5度目の来日を果たし、25日に都内で行われたジャパンプレミアに出席した。ハリウッド女優からモナコ公国大公妃へと華麗な転身を遂げたグレース・ケリーの生き様を、オスカー女優のニコール・キッドマン主演で映画化。ダアン監督は、キッドマン側から提案された“Skype”面談が、起用の決め手だったと秘話を明かした。

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2007年に公開された『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』でマリオン・コティヤールにアカデミー賞主演女優賞をもたらしたダアン監督は「グレースを演じる女優を探して、ハリウッドに飛んだが、しっくりくる女優がいなくてね。いったんパリに戻ると、ニコールの代理人から連絡があって、急きょ本人とSkypeで2時間ほど話したんだ」と経緯を説明。「言葉を交わす間に、ニコールこそ適任だと確信できた。今回に関しては、彼女が僕を探してくれたんだ」と話した。

「撮影期間中は、彼女がいかに特別な存在かを実感する日々だった。例えば、スタッフが準備を進める間も、楽屋に戻ったりせずに、その場にいてくれるんだ。僕の技量を信頼してくれたことにも感謝している」(ダアン監督)。

また、主人公であるケリー自身の人物像については「まるでおとぎ話のような人生だが、本人は女優を諦めきれない気持ちがあったはず」。単なる伝記映画ではなく、外交上の難問に立ち向かい、“一世一代”の芝居を打つというサスペンス要素を盛り込んだ理由を「彼女はヒッチコックの映画にも出演していたからね。陰謀や裏切りが渦巻くモナコの地で、女優の本領を発揮する姿を描いてみたかった」と語った。

ジャパンプレミアには、ケリーの大ファンだという中村玉緒が、映画をイメージした特注ドレスに身を包み、駆けつけた。

『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』
10月18日(土)TOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー