民泊新法の影響でJINTの6月の発表が気になる

日本政府観光局(JNTO)がこのほど発表した5月の訪日外国人は、前年同月比16.6%増の267万5000人だった。昨年5月の229万5000人を38万人以上も上回り、5月として過去最高をマークした。

ラオックスは前年比33.3%増の大幅な上方修正

今年1月に入ってから、月を追うごとに前年を上回る伸びを示し、旅行などで日本を訪れる外国人が増加。1~5月の累計は1319万4400人と前年同期比15.6%増だった。このように訪日外国人が堅調に増え続けているのは、航空路線の新規就航や増便、チャーター便などによって航空座席の供給が増えたほか、好調なクルーズ需要も加わったのが要因だ。

インバウンドの好調な需要を受けて、総合免税店大手のラオックスは5月15日、早くも2018年12月期の通期連結業績予想を上方修正。売上高は、前回発表時の900億円から300億円を積み増した1200億円(前年比33.3%増)と大幅に修正した。なお、営業利益と経常利益は10億円に据え置いた。

一方で懸念されるのは、6月15日に施行した民泊新法(住宅宿泊事業法)による宿泊施設数の激減だ。民泊予約サイトに宿泊施設として登録する際、自治体などへの届け出や許認可が必要になった。

大手民泊予約サイトのAirbnbは6月21日、「(民泊新法)施行後1週間を経て」と題してリリースを出し、「違法な物件の撲滅に力を入れる」と、観光庁から削除要請があった場合はサイトから速やかに削除することを発表した。それ以前の6月7日には、届出番号や許認可の記載がないホストを対象に6月15~19日のチェックイン予定の予約をキャンセルし、宿泊予約をしていたユーザーに対して満額返金とともにAirbnbのクーポンを進呈するなどの対応にも追われた。

春に約6万2000件あったAirbnbのホスト登録数が、6月15日に約2万7000件まで減少したとの報道もある。訪日外国人増加とは裏腹に、受け入れる宿泊施設の供給量の激減、それに伴うホテルの宿泊料金高騰などという現実は、好調なインバウンドに冷や水を浴びせるかもしれない。JNTOが6月に発表する訪日外国人客数に注目が集まる。

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