正当な理由を付けても言うことを聞いてくれない。それはもしかして甘く見られているのかも?

「理由を話せば子どもが言うことを聞く、子育てはそんなに簡単なものではない!」と反論が出そうですが、確かに理由づけしても言うことを聞かない場合があります。また理由がつけられないルールも実際に存在しますよね。

学級崩壊しているクラスと、そうではないクラス

ある一年生のクラスが学級崩壊していました。どんな状態かというと、担任は懸命に「みんなに迷惑がかかるからお口を閉じましょう」とか、「先生の声が聞こえなくなっちゃうから静かにしてね」と正当な理由を付けて説明していました。

ところが、子ども達からは「誰にも迷惑はかけていない」「先生がもっと大きな声で喋ればいいんだ」と反撃されていました。

これに対して隣のクラスは崩壊していません。担任が一言「席に着きましょう」「静かにしましょう」と特に理由づけすることなく指示をしただけで、クラスがシーンとしています。

どこが違うのでしょうか。後者は「先生の言うことは聞かなくてはならない」「先生を敬う」、そんな空気があるクラスなのです。

「ならぬものはならぬ」のです

子どものしつけをするとき、すべてのことに理由づけ出来ないことがあります。

例えば手づかみで食事をすると「手が汚くなる」「その手であちらこちら触られたら嫌」というのは大人の理屈で、子どもは「汚くて嫌だ」という感覚がなかったりします。

そこで、親から「お手てがばっちくなって、ばい菌さんが身体にはいっちゃうよ」などとまどろっこしい説明をされても、子ども本人は汚いと感じていないので行動は収まりません。

そんなときは、特別理由を付けることなく、シンプルに「スプーンを使って食べようね」と言えばいいのです。このときはいつもより怖い顔、怖い声で言いましょう。これで伝わります。

ポイントは2つ

子どものしつけをするときは、

  1. 正しい理由をきちんと説明して、心から納得させる
  2. すべてを理由付けしようとしない。「ならぬものはなりません」という精神で、顔つきや声のトーンなど、オーラでしつける

この両方を駆使して、子どもを上手に導いてくださいね。