失敗した過去の自分を肯定してあげよう

なぜ、過去の失敗を書き連ねることで、失敗しやすい状態を乗り越えることができるのでしょうか。それは過去の失敗を書き連ねることを通じて、自己肯定してあげるというプロセスを行うからです。

理解に苦しむようなことで失敗する方は、同じようなことで失敗を繰り返すのではないかという恐怖を強く抱いています。冷静に考えてみれば、失敗したところで自分が社会生活を営めなくなるようなことは少ないはずです。

仕事で減点評価を受けるようなミスをしたとしても、別の場面で評価されていることがあるから仕事を任せてもらえているはずです。愛情を失ったとしても、また別に愛情を見つけて誰かを好きになってきた自分がいるはずです。

そういった強さを自分が持っていることを再確認し、失敗した過去の自分を肯定してあげることで、不安から解放されやすくなります。
 

同じ悩みを持つネット上のコミュニティには参加しないほうがいい

その上で、自分一人で克服できない問題だと考えるなら、他の人に相談するのもよいでしょう。ただし、自分で乗り越えることを前提にして、カウンセラーや精神科医といった専門家に相談するべきです。よくネットで同じ悩みを持つコミュニティに参加する方がいますが、総じて良い結果を生まないことが統計学的にも明らかになっています。

同じ悩みを抱えるコミュニティに参加する人は、自分が抱える痛みを分かってくれやすい人が多いのも事実ですが、総じて相互依存になりやすいケースが見られます。

結果として、他の人の相談を請け負ったりして、自分が悩まなくてもよいことで疲弊したりしかねません。自分の心の問題は自分が一番理解できることを信じて、他者の手が必要なら専門家の手を借りるほうが好ましいといえます。

福岡県北九州市生まれ 93年から週刊誌・書籍のライターとして活動。救急医療の現場取材・社会保障問題といった社会派な記事から料理、食べ歩き、映画論評まで執筆ジャンルは様々。児童文学作品を上梓する傍ら、フードコーディネーターとしてメニュー開発なども行う。近著に「さぼちゃんのおぼうし」「うちの職場は隠れブラックかも」。ブログhttp://nomichan2001.cocolog-nifty.com/epsiloncafe/

「ウレぴあ総研」更新情報が受け取れます