「TransferJet 対応 USBアダプタ/MicroUSBアダプタ」は2ステップで簡単に写真や動画を高速転送

近接無線転送技術の一つで、理論値で560Mbps(最大実効レート375Mbps)の高速データ転送を実現するTransferJet(トランスファージェット)。この技術を使うと、PCやスマートフォン、タブレット端末などの間で、写真や動画などの大きな容量のデータを瞬時に受け渡しできる。今回注目したのは、この技術を搭載し、手軽にスマートフォンやPCを「TransferJet」対応端末に変える東芝「TransferJet対応 USB/MicoroUSBアダプタ」だ。手持ちのスマートフォンやPCに差し込むだけで、簡単に高速データ転送ができるようになる。

●大容量のデータのやり取りで大活躍するTransferJet

スマートフォンやPCなどのデバイス間で、ワイヤレスでデータのやり取りをする技術は、Wi-Fi、Bluetooth、NFC(近距離無線通信)などが一般的。これまでの技術と比べると、TransferJetは通信距離が数cmと短く、使い方はNFCに近い。TransferJetの大きな魅力は、最大実効レート375Mbpsという転送速度にある。これはBluetoothやNFCを大きく上回り、体感速度もWi-Fi接続より速い。簡単に使える近接通信と高速なデータ転送という二つの特徴をもつTransferJetは、スマートフォンとPCやスマートフォン同士の大容量データのやり取りで大活躍する。

●高画素の撮影データのやり取りがスムーズになる

最近のスマートフォンは、1000万画素を超える高画素のカメラ機能をもつモデルが多い。動画撮影も高画素化が進んでいて、すでに4K動画を撮影することができるスマートフォンも発売されている。ハイレベルの写真や動画を撮ることができれば、もちろん家族や仲間に見せたくなる。だが、ネットワーク回線を使ってメールなどで容量が大きいデータのやり取りをすると、簡単に通信速度の容量制限に達してしまう。もちろん、データをクラウドにアップして共有するときも同じだ。

通信キャリアのネットワークを使わなくても、Wi-Fi機能を使ったり、有線を使ったりして、スマートフォン内の撮影データを他のスマートフォンやPCに転送することはできる。だが、これだと手間がかかる。有線の場合は当然ケーブルが必要だが、スマートフォン同士で直接やり取りするケーブルをもっている人は少ない。また、Wi-FiやBlutoothでやり取りすることもできるが、転送に時間がかかってしまう。しかし、「TransferJet 対応 USB/MicroUSBアダプタ」があれば、その場にいる相手に一瞬で撮影データをシェアすることができるのだ。

●アプリをインストールして準備

「TransferJet 対応 USBアダプタ/MicroUSBアダプタ」を使うには、まずGooglePlayから専用アプリ「TransferJet Utility」をダウンロードして、アダプタを装着する。PCの場合は、専用サイトからWindowsアプリをインストールしておこう。

スマートフォンから撮影データを送る際は、ギャラリーなどのアプリを起動して共有方法で「TransferJet」を選ぶ。端末にアダプタをセットしたら、アダプタ同士を近づける。約3cm の距離になると、自動的にファイルが転送される。アダプタが直接通信するから、インターネット環境は不要だ。

●送る容量が大きいほどスピードを実感

実際に、スマートフォンとPCの間で、データを転送した。スマートフォン側で受信する場合は、「TransferJet Utility」アプリを起動する。PC側で送受信する際は、「TransferJet」のアプリを起動し、受信の場合は受信フォルダ、送信する場合は送信ファイルを選択して、送信ボタンをクリックする。

Wi-Fiでデータを転送するアプリや、iOS同士のワイヤレス転送に使うAirDropなどに比べると、TransferJetが圧倒的に速いことを実感できた。特に、送る容量が大きいほど、そのスピードを実感することができる。近づければデータを送受信できる手軽さは、さまざまなデータのやり取りで大活躍しそうだが、大容量の動画や多数の写真を受け渡したいときは、特に役に立つだろう。「TransferJet 対応 USBアダプタ/MicroUSBアダプタ」を使って、通信容量が気になって家族や仲間にシェアするのをためらっていたハイレベルの「作品」を、気軽にシェアしよう。

※本記事は、2014年9月27日発行のフリーマガジン『BCNランキング』に掲載した記事をWeb用に再構成したものです。

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