安本美緒 安本美緒

女性シンガーソングライターの安本美緒が9月5日、南青山MANDALA(東京都)で“ワンマンライブ 2014『I will』”を開催。メッセージを込めた前向きなナンバーから、やさしく包み込むようなバラードまでたっぷりと歌い上げ、観客を魅了した。

今年1月に同会場でワンマンライブ“Maybe Tomorrow”を行い、大成功を収めた彼女。今回は、「自分で道を切り開こう」という強い想いを込めて“I will”と名付け、ギター、パーカッション、ピアノというバンド編成で行った。

彼女が初めて作曲したというポップナンバー『Atom』でライブはスタート。全身でリズムを取りながら満面の笑顔で歌い、観客は手拍子で応える。そのまま4thシングル『Life』へと続き、和やかな雰囲気が会場に広がった。

この日は、彼女にとって初めてのミニアルバム『明日が聴こえる』を会場で先行販売するという特別な日。本作に収録の『明日、新しいわたしに。』や『朝陽の方へ』、『夢はまだ生きている』などを披露。さらに、このライブのために書き下ろしたという新曲『星になる前に』も披露。「誰かのためだけではなく、あなたのための世界が必ずあるんだよ」というメッセージを力強く熱唱し、会場に感動が広がった。

他にも、彼女の親友が書いたエッセイに曲を付けたという『Late Summer』や、ピアノ伴奏による『ありがとうを君に』、『きっとそれだけ』などラブバラードをしっとりと歌い上げた。さだまさしの『予約席』や、薬師丸ひろ子の『僕の宝物』などカバーも披露し、彼女の美しい歌声に観客はじっと聴き入っていた。

ライブ終盤「私にとって一生忘れられないライブになりました」と挨拶すると、ミニアルバムでもラストを飾っている曲『レイ~受け継ぐ命~』で本編を締めくくった。そしてアンコールを受けて登場した彼女は、来年5月にワンマンコンサートを行うことを発表。「会場が広くなりますので、私もひと回りもふた回りも大きくなって臨みたいと思います。みなさんとまた一緒に、素敵な時間を過ごせたらうれしいです」と意気込みを語った。ラストの曲は、「わたしの中にもみなさんの中にもある、ほんの小さな希望や、勇気、やさしさ、すべての始まりのきっかけとなるものを持っていることを忘れないでいられる道標になれば」という想いを込めて書き改めたという、新しく生まれ変わった『Atom』を披露。ここからまた新しい一歩を踏み出すという決意を示した。

いまの想いを詰め込んだ新曲からこれまで歌い続けてきたお馴染みのナンバーまで、着飾らない気持ちを届けた彼女。着実に成長してきた姿を披露するとともに、ファンとの絆を一層深めたステージになった。

安本美緒、次回のコンサートは、2015年5月16日(土)に東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで開催される。

取材・文:門 宏

■安本美緒ミニアルバム『明日が聴こえる』
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