<地域No.1店舗の売れる秘訣・コジマ×ビックカメラ習志野店>リニューアルで来店者は20%増 「楽しい接客」が固定客獲得のカギ

2014.10.14 10:52配信

6月7日、千葉県船橋市のコジマNEW習志野店がコジマ×ビックカメラ習志野店としてリニューアルオープンした。来店者は、リニューアル前に比べて20%増。旧店舗で3km前後だった商圏は、5~7kmまで広がった。工場街からショッピングエリアに変わりつつある習志野で、気軽に来店できる環境づくりに力を入れ、お客様を楽しませる接客で固定客を獲得している。(取材・文/佐相彰彦)

コジマ×ビックカメラ習志野店

店舗データ

住所 千葉県船橋市習志野4-5-5

オープン日 2014年6月7日(リニューアル)

売り場面積 約4000m2

従業員数 45人

●複合商業施設の店舗を改装 商圏が5~7kmに広がる

かつて習志野騎兵第一旅団の司令部が置かれていたことで、その地名がついた習志野。船橋市習志野の近くには、現在も自衛隊習志野駐屯部隊演習場があり、周辺には化学薬品や金属、建材関連の工場が建ち並んでいる。また、船橋市習志野は、市を南北に貫く実籾街道沿いを中心に、徐々にではあるが、ショッピングエリアに生まれ変わりつつある。習志野5丁目の大規模マンション、フェアロージュ津田沼の近くにはスーパーのマルエツ東習志野店のほか、複数のレストランが店を構える。家電量販店では、ヤマダ電機テックランド船橋店が出店している。

コジマ×ビックカメラ習志野店は、隣の習志野4丁目にある複合商業施設に入っている。同じ建物のなかには、中古デジタル機器販売のハードオフやスポーツ用品店、ファミリーレストランなどが出店し、平日の夕方や休日などは多くの人で賑わっている。

リニューアル前のコジマNEW習志野店は、白物家電中心の品揃え。商圏は3km程度で、近くに住む60歳前後のお客様が客層の中心だったという。ところが、同じ建物に入るハードオフやスポーツ店のお客様は、小学生の子どもをもつ家族や大学生などが中心。客層が異なることから、複合施設に出店しているメリットを享受していなかった。そこで、複合施設のお客様の来店を促すため、デジタルカメラを中心に、デジタル機器に強いビックカメラの要素を入れることにして、6月7日、コジマ×ビックカメラ習志野店として生まれ変わった。大高忠雄店長は、「オープンから3か月が経過した時点で、商圏は5~7kmに広がり、これまでとは異なる層のお客様が増えている」と、手応えを語る。

●テレビの品揃えを通常店舗の2倍に拡充 日用品で気軽に来店できる環境も

これまでとは異なる客層というのは、幼児や小学生の子どもをもつ家族だ。これまでも、施設内の他店を訪れたついでに来店するケースはあったが、購入に結びつくことは少なかった。購入者の中心は近所の住民で、白物家電の売上比率が圧倒的に高かった。しかし、リニューアル後は「白物家電の売上規模は変わらず、デジタル機器と白物家電の売上比率が逆転している」と、大高店長はリニューアルの効果を表現する。

デジタル機器の販売が増えているのは、品揃えの充実が理由。「なかでもテレビの品揃えをほかのコジマ×ビックカメラの2倍にした」という。しかも、テレビコーナーにはソファを置き、コンテンツを視聴できるようにしている。「自宅でくつろいでいる感覚で、ゆったりとリラックスして視聴できるようにした」(大高店長)。また、ビックカメラが得意とするデジタルカメラの品揃えを充実させ、さらに、カメラ周辺機器を拡充した。「現在は秋の運動会シーズンということで、三脚の品揃えをリニューアル前の2倍に増やしている」(大高店長)と、季節に応じて強化するジャンルを柔軟に変える作戦だ。

白物家電は、実機を体験・体感できるようにしている。「とくに、ご家庭によって好みが分かれるクリーナーコーナーに工夫を凝らした」(大高店長)。一般のクリーナーは、自宅と似た環境で試すことができるよう、コーナーの床にジュウタンを敷いた。また、人気のロボットクリーナーには専用のブースを設け、さらにスティック式クリーナーの品揃えを充実させた。これによって、リニューアル後はクリーナーの売れ行きが非常によく、「とくにスティック式クリーナーは昨年の2倍は売れている」という。

デジタル機器の充実と白物家電コーナーの工夫によって、商圏5~7kmの家族連れを新しいお客様として獲得し、「来店者はリニューアル前の20%増」(大高店長)と、幸先のいいスタートを切ったコジマ×ビックカメラ習志野店。それでも大高店長は、「せっかく獲得したお客様を減らしてはならない」と、気を引き締めている。お客様の固定化に向けて強化しているのは、やはり接客だ。「この地域のお客様は大らかで、会話を楽しむ方が多い。習志野近辺の『あるある話』や時事ネタなどで心をつかんで、お客様のデジタル機器や家電の『困りごと』を聞き出して、相談に乗っている」という。また、日用品コーナーのスペースを広く確保。大高店長は、「ご自宅に帰る途中に、気軽に立ち寄っていただく環境をつくることで、リピートにつなげる」という。このような取り組みで、新規のお客様と固定客を確保しているのだ。

●店長が語る人気の理由――大高忠雄 店長

ビックカメラ新宿西口店で副店長を務め、コジマへの出向後は青森・弘前、神奈川・港北などのコジマ×ビックカメラの立ち上げに携わった。リニューアルを果たした店舗では店長代理や副店長として業務に従事し、コジマ×ビックカメラ習志野店の店長を任されることになった。店長ではあるが、「最初に現場ありき。スタッフには自分から挨拶するなど、活発なコミュニケーションを心がけている」。この習慣が店舗の雰囲気をつくり、お客様のほうからスタッフに話しかけることが多いという。近くに競合店があるが、「ライバルと切磋琢磨して、習志野を家電の街にする」。さらなる街の活性化が目標だ。

※本記事は、ITビジネス情報紙「週刊BCN」2014年10月6日付 vol.1549より転載したものです。内容は取材時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる可能性があります。 >> 週刊BCNとは

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