『ドラキュラZERO』(C)Universal Pictures

“ドラキュラ”の起源を描くアクション・エンターテイメント超大作『ドラキュラZERO』が今週末、日本公開になる。本作は壮大なスケールで描かれるアクション大作だが、主人公ヴラドは実在の人物をモデルにしている。誰もが知るあの“ドラキュラ”のモデルになったとされるヴラド・ドラキュラだ。

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ヴラド・ドラキュラは1431年にトランシルヴァニア(現在のルーマニアの中部・北西部にあたる)で、キリスト教騎士団の秘密組織であるドラゴン騎士団の一員ヴラド2世の子として生まれた。彼らはイスラム教を信仰するオスマン帝国と敵対しており、ヴラド3世も父の跡を継いで国を守るために戦った。彼は人を串刺しにして数日間、放置する拷問・処刑によってオスマン帝国から恐れられ、“残虐な君主”だと思われてきたが、近年では全力で祖国を守った英雄であるという評価も多い。ちなみに彼は“串刺し公”や“悪魔公”などの異名をもつが、日本では残虐な性格から彼を“西洋の織田信長”と称する人もいるという。

映画は、そんなヴラド公をモデルに、彼が祖国と愛する妻子を守るために闇の勢力と契約を交わして“愛する者を守る力”を手に入れて、戦い姿が描かれる。百人力の強さと、獣たちを支配する力を得るが、悪にその身を捧げた彼は果たして“英雄”なのか? それともただの“悪”なのか?

ヴラドを演じているのは、『タイタンの戦い』、『ワイルド・スピード EURO MISSION』などで注目を集めるルーク・エヴァンス。精悍なルックスと鍛え上げた身体、そして繊細な演技で“誰もが知らなかったヴラド・ドラキュラ”を演じており、ヴラドの歴史や、ドラキュラ伝説になじみのある人も、新たな解釈として映画を楽しむことができるのではないだろうか。

『ドラキュラZERO』
10月31日(金) 全国ロードショー