<地域No.1店舗の売れる秘訣・ケーズデンキ東京ベイサイド新浦安>固定客を増やしていく段階 接客を強みに“らしさ”を出す

2014.10.29 11:27配信

東京湾岸沿いの千葉県浦安市日の出で、広い売り場面積と豊富な品揃えを誇る家電量販店がケーズデンキ東京ベイサイド新浦安だ。2003年6月の開店以来、順調にお客様を増やし、現在は強みの接客を生かして固定客を増やす段階に入っている。ケーズデンキの千葉県北西部の旗艦店として、ケーズデンキらしさを出していく方針だ。(取材・文/佐相彰彦)

ケーズデンキ東京ベイサイド新浦安

店舗データ

住所 千葉県浦安市日の出4-1-8

オープン日 2003年6月26日

売り場面積 約7770m2

従業員数 約60人

●リゾート気分が味わえる 県内で一番若い人が多い街

浦安市の入船・明海・日の出など、東京湾に面した街で構成する新浦安地区は、もともとのマンション街に加え、10年ほど前の都市再開発によって高層マンションの建設が相次ぎ、湾岸の高級マンション街として知られる。JR新浦安駅近くには、複合商業施設のショッパーズプラザ新浦安や、東京ディズニーリゾートのパートナーホテルであるオリエンタルホテル 東京ベイをはじめ、浦安ブライトンホテル、パーム&ファウンテンテラスホテルなどの宿泊施設が多く、外国人を中心に多くの観光客が訪れる。さらに、駅へと続くメイン道路のシンボルロードには、中央分離帯にヤシの木が植えられ、ちょっとしたリゾート気分が味わえる。

東京までJR京葉線で20分弱と交通の便がいいことで、マンションの建設が続く浦安は、働き盛りの世代の人口流入が多い。このため浦安市の高齢化率は15%程度と、千葉県内で最も低い。高級マンションが多いことから、高所得者が多い地区でもある。家電量販店では、ヤマダ電機が駅前のショッパーズプラザ新浦安内にテックランドショッパーズプラザ新浦安店を出店。新浦安駅の利用者を中心にお客様を集めている。

ケーズデンキ東京ベイサイド新浦安は、駅から徒歩20分ほどの日の出4丁目に2003年にオープン。7000m2規模の広い売り場と豊富な品揃えによって、近隣住民や市川市、東京・江戸川区南部などからもお客様が来店する。遠藤照幸店長は、「オープンから10年以上が経過したが、今でも新たなお客様が来店する」と、いまだにお客様が増え続けていることをアピールする。「ケーズデンキ東京ベイサイド新浦安なら何でも揃う」という評判が、新住民だけでなく、他地域にまで広がっていることが、新たなお客様を呼び込んでいる要因だ。

●売れ筋は上位機種や最新モデル 効率重視から情報提供重視へ

ケーズデンキ東京ベイサイド新浦安の主要客層は、40~50歳代。休日は、中学生くらいの子どもがいる家族連れが中心だという。お金に比較的余裕があって、生活を豊かにするデジタル機器・家電を購入するお客様が多く、「売れ筋は上位機種や最新モデル」(遠藤店長)だ。話題の商品にも関心が高く、「例えばコーヒーメーカーでは、手軽に本格的なコーヒーが楽しめる『ネスプレッソ』が人気。試飲できるように専用のコーナーを設けたところ、とくにコーヒーメーカー目当てではなく来店したお客様が興味を示し、即決で購入することもある」という。

また、クリーナーでは「価格が高めのダイソンが売れる」。このためダイソンのコーナーを広く確保して、さまざまなモデルを展示している。共働きのお客様は、ダイソンと、ルンバなどロボットクリーナーをセットで購入するという。「一般のクリーナーもロボットクリーナーも、買い替えでは上位機種にこだわる方が多い」という。

近くにはイトーヨーカドー新浦安店があって、「当店のお客様がイトーヨーカドーで買い物や食事をしたり、その逆もあったりと、いい相乗効果を発揮している」(遠藤店長)。休日は、全国のケーズデンキのなかでも群を抜く数のお客様が来店する。その多くが新しいお客様で、「これまでは、いかに多くのお客様に応対できるか、効率重視の接客をしてしまっていた。その影響で、リピーターは少なくなっていた」という。今年に入り、消費増税による駆け込み需要、Windows XPのサポート終了に伴うパソコンの買い替え需要などがあって、春は順調だったが、「夏からは厳しい状況が続いている」(遠藤店長)。そこで今、とくに力を入れているのが、新しいお客様を固定客に変えていくこと。遠藤店長は、「ほかの郊外店と比較して、当店のお客様はデジタル機器にくわしい方が多い。ゆっくりと商品の説明をするよりも、お客様の高度な質問に的確に答える、情報を提供するスタイルが望ましい。この実現のために、スタッフを教育している」という。

ケーズデンキの定評ある「親切・ていねいな接客」に、情報という新しい価値を加え、新しい接客を構築しようとしているケーズデンキ東京ベイサイド新浦安。現段階では、各スタッフが全アイテムを網羅した接客ができるよう、勉強会やeラーニングでのトレーニングを進めながら、定期的に担当するコーナーを変えているという。「まずは近隣にお住まいのお客様を、できるだけ多く固定客にすること」(遠藤店長)。広い売り場面積と豊富な品揃え、そして他社に真似のできない接客によって、地域No.1店舗を不動のものにしようとしている。

●店長が語る人気の理由――遠藤照幸 店長

茨城県の石岡市やつくば市、水戸市、東京・多摩ニュータウン、千葉県の市原市や市川市などの店舗を経験、2年ほど前にケーズデンキ東京ベイサイド新浦安の店長に就任した。とくに茨城の店舗では、比較的年齢の高いお客様を獲得していた。ケーズデンキ東京ベイサイド新浦安は、郊外店ではあるが、「売れ筋は都心の駅前に似ている」という。これまでは回転率を高めて効率を重視した接客に力を注いできた。しかし、「本来、ケーズデンキの強みであるはずの接客を見直さなければならない」と、就任当時から考えていた。「当店は、あくまでも接客が売り。価値のある接客の提供に取り組む」と言葉に力が入る。

※本記事は、ITビジネス情報紙「週刊BCN」2014年10月20日付 vol.1551より転載したものです。内容は取材時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる可能性があります。 >> 週刊BCNとは

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