新国立劇場オペラ芸術監督 尾高忠明 新国立劇場オペラ芸術監督 尾高忠明

開館15周年を迎える新国立劇場の2012/2013シーズン オペラ部門のラインアップが発表。1月23日に同劇場にて記者会見が行われた。

「新国立劇場オペラ」の公演情報

「3月に発生した未曾有の大震災、そして原発事故の影響により、昨年は大変な困難に見舞われました。文化の役割とは何か、劇場のなすべきことは何かを真剣に考えましたし、多くのお客様から励ましのお言葉もいただきました。また、その中で抜擢した日本人歌手たちの活躍は、嬉しい結果となりました」と昨年を振り返るオペラ芸術監督・尾高忠明。そして任期3シーズン目となる2012/2013シーズンの演目については「2013年が生誕200年のワーグナーとヴェルディ、同じく生誕100周年を迎えるブリテンの傑作と、スタンダートな名作や人気演目を揃えました」と語った。

シーズン開幕には、英国人作曲家ブリテンの傑作『ピーター・グライムズ』を上演。またワーグナー作品には、現シーズンの『さまよえるオランダ人』(3月)と『ローエングリン』(6月)に続いて『タンホイザー』を、ヴェルディ作品には、これまで同劇場の節目でも上演されてきた『アイーダ』(フランコ・ゼッフィレッリ演出)と『ナブッコ』(新制作)が、ラインアップに選ばれている。

その他には『トスカ』『セビリアの理髪師』『愛の妙薬』といったイタリア・オペラの名作、モーツァルトのオペラ2作『魔笛』『コジ・ファン・トゥッテ』、そして新国立劇場3年ぶりとなる新作オペラとして、泉鏡花原作の創作委嘱作品『夜叉ヶ池』(世界初演)を上演する。

◆新国立劇場オペラ 2012/2013シーズンラインアップ
2012年
10月 ブリテン作曲:ピーター・グライムズ [新制作]
11月 プッチーニ作曲:トスカ
11月・12月 ロッシーニ作曲:セビリアの理髪師
2013年
1月・2月 ワーグナー作曲:タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦
1月・2月 ドニゼッティ作曲:愛の妙薬
3月 ヴェルディ作曲:アイーダ [開場15周年記念公演]
4月 モーツァルト作曲:魔笛 [新制作]
5月・6月 ヴェルディ作曲:ナブッコ [新制作]
6月 モーツァルト作曲:コジ・ファン・トゥッテ
6月 香月修作曲:夜叉ヶ池 [新制作/創作委嘱作品・世界初演]