鷲津役の綾野剛

 ドラマ「ハゲタカ」の制作発表記者会見が9日、東京都内で行われ、出演者の綾野剛、渡部篤郎、沢尻エリカ、光石研、杉本哲太、小林薫と原作者の真山仁氏が登壇した。

 本作は真山氏の人気小説を基に、企業買収の攻防を描く社会派ドラマ。外資系投資ファンドの代表取締役で“ハゲタカ”の異名を持つ鷲津(綾野)が、不良債権を抱えた大銀行や経営不振の名門企業へ、次々と買収劇を仕掛けていくさまを描く。

 真山氏は、撮影前に綾野を20代だと思っていたことを明かし、「最初は『さすがにそれは少年探偵団になるのでやめてくれないか』と思っていました。でも、若く見えるだけで、一見、人の感覚を錯覚させるような役は、まさに鷲津なので、お会いしていろいろとお話を聞いていて、綾野さんが鷲津政彦という人間を理解してくださっているのが分かりました」と語った。

 原作者のお墨付きに対して、綾野は「大変光栄です。その言葉でラストまで駆け抜けていくことができるなと。また、2018年の物語も新しく描いてくださったことに改めて感謝していますし、そこで一見、鷲津自身が優しく見える瞬間があるかもしれませんが、もちろんたたき壊すことを前提にやっていきますので、最後までパワーを失わずにやっていきたいと思います」と言葉に力を込めてアピールした。

 また綾野は、撮影エピソードとして、鷲津が会見に臨むシーンを悩んでいたことを明かし、「鷲津としてどう存在していればいいのだろうと、誰にも言わずに一人で悩んでいるところにすっと篤郎さんが来てくださって、『切れ味のある刃物のように、美しくその場にいてたら十分』とぱっと言ってくださって、すごくうれしいお言葉でした」と語った。

 一方、沢尻は、撮影初日に共演した綾野の印象的なエピソードを明かした。「草原でロケをしていて、綾野くんが、満面の笑みを浮かべながら、『四葉のクローバーを見つけたよ!』と。意外過ぎて印象に残りました」と楽しそうに振り返った。

 ドラマはテレビ朝日系で19日、午後9時から毎週木曜日に放送。

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