<地域No.1店舗の売れる秘訣・エディオン横浜店>「正真正銘」の地域密着型 住民からの圧倒的な支持で成長

2014.11.4 12:33配信

横浜市中区曙町にあるエディオン横浜店は、商圏が半径500~800mと他店に比べて極端に狭く、地元と密接な関係のある店舗に仕上げた「正真正銘」の地域密着型店舗だ。お客様が望む商品をすべて取り揃え、エディオンの強みである親切・ていねいな接客で、住民から圧倒的な支持を得ている。商圏は狭いが、人口が密集している地域で、競合店を寄せつけない取り組みで成長している。(取材・文/佐相彰彦)

エディオン横浜店

店舗データ

住所 神奈川県横浜市中区曙町3-39-1

オープン日 2013年3月1日(移転日)

売り場面積 約1300m2

従業員数 約25人

●住民の多くが地元で買い物 商業施設内にテナント出店

人口が約15万、世帯数が約8万3000の横浜市中区。全国でみても人口が密集している地域で、昔から住む人が多い。このなかに商店街が複数存在し、例えば明治時代から続く繁華街・伊勢佐木町には、JR関内駅に直結するマリナード地下街、1~2丁目のイセザキモール、3~7丁目に伊勢佐木町商店街があり、住民の多くは地元でショッピングを済ませる。昔からの店舗に加え、アパレルの大手チェーン店や飲食店などが多く、平日や休日、昼夜を問わず賑わっている。

家電量販店では、ヤマダ電機がテックランド新山下店を首都高速神奈川3号狩場線の新山下IC近くに出店。クルマで訪れる市民や、付近にある港の見える丘公園などから流れて訪れる観光客を吸引している。また、本牧にはショッピングモールのベイタウン本牧五番街にノジマ本牧店があり、ショッピングモールの買い物客を獲得している。

ヤマダ電機やノジマが遠方からの来店者が多い街に出店している一方、地元住民が回遊する伊勢佐木町近くに出店しているのが、エディオン横浜店だ。2000年12月、石丸電気(ishimaru)横浜店として羽衣町でオープン。2013年3月1日に曙町で複合商業施設「BUONO TOWN AKEBONO(ボーノ・タウン・アケボノ)」がオープンするときに、テナントとして出店した。移転に伴って責任者を任されることになった坂本篤店長は、「羽衣町のときもそうだったが、当店は商圏が半径500~800mと狭い。地域密着型のなかの地域密着型店舗として、お客様に対してきちんとした取り組みができている」とアピールする。

●安定した客数と売り上げ 「街の金物屋」を目指す

他店と比べて極端に商圏が狭いエディオン横浜店は、お客様のほとんどが常連。このメリットが、「市場環境に左右されないこと」と坂本店長は言う。例えば、今年4月のWindows XPのサポート終了に伴って、3月はパソコンの買い替えで販売台数が伸びた店舗が多かったが、エディオン横浜店は前月と同程度だった。逆に、駆け込み需要の反動で、4月以降、多くの店舗はパソコン販売が落ち込んでいるが、エディオン横浜店ではコンスタントに売れているという。

消費増税の影響も同じだ。販売が落ち込む店舗があるなかで、「常連は、ほしいものがあれば(増税に関係なく)購入する」と、坂本店長は言い切る。これは、価格で他店に流れるお客様が少ないということでもあるが、「当店は、お客様の要望を聞いて取り扱っている商品が多い。つまり、お客様は当店にしかない商品を購入している」という。

競合店には置いていない商品を取り扱うポイントとして、エディオン横浜店が重きを置いているのが、お客様の声だ。坂本店長は、「取り扱っていない商品が置いてあるかどうか、異なる3人のお客様から質問されたら、原則として置くようにしている」という。その代表例が、電球や照明だ。一般的な白熱電球や蛍光灯、LED電球や直管蛍光灯などが充実しているのはもちろん、ハロゲン電球も取り扱っている。「自宅を店舗にしている自営業のお客様は、一度に10個単位で購入する」(坂本店長)。種類を豊富に揃えているだけではない。「在庫を切らさないよう、お客様の購入サイクルを分析して確保している」という。

このほか、お客様の要望で多いのが、電卓や電源タップなど。1300m2程度の売り場面積のうち、4分の1程度を割いている。また、「ちょっとした書類をプリンタで印刷する方が多く、インクもよく売れる。さまざまなメーカー・タイプを揃えている」。

伊勢佐木町や曙町には古くから住む人が多く、商圏内の住民は多くが65歳以上。坂本店長は、「人情にあつい方が多い地域。そうしたお客様との会話を楽しみながら、デジタル機器の使い方で困っていることや買い替えたいものなどを聞き出している」という。最近、よく話題に上るのが住宅リフォーム。「リフォーム業者に問い合わせなくても、当店で対応できることをお伝えしている」。これによって、リフォーム関連の案件が伸びているという。

お客様の声を取り扱う商品に反映したり、コミュニケーションによって悩みを聞き出して解決したりするのが、エディオン横浜店流。坂本店長は、「気軽にご来店いただき、お目当ての商品が購入できる街の金物屋のような存在になる」と、地域密着型店舗のあり方を語る。

●店長が語る人気の理由――坂本篤 店長

千葉や茨城の店舗を経験し、横浜市港北区の店舗で副店長として現場を指揮した。この活躍が認められ、エディオン横浜店の移転を機に店長に就任した。

「地元商店街が活気に溢れている伊勢佐木町周辺の第一印象は、『不思議』だった」という。しかし、地元の方々と接しているうちに、「不思議」の印象は消えた。「接客が至らず、スタッフが叱られたことがある。しかし、そのお客様は、その後、店に何度も足を運んでくれ、そのスタッフを指名してくださる。基本的には温かい街だ」。スタッフの多くは、移転前からエディオン横浜店で勤務。「お客様の声に応えて、スタッフの異動を極力抑えている」。この人材が、強さの秘密だ。

※本記事は、ITビジネス情報紙「週刊BCN」2014年10月27日付 vol.1552より転載したものです。内容は取材時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる可能性があります。 >> 週刊BCNとは

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