(左から)山寺宏一、貫地谷しほり、斎藤工、ハリセンボン近藤春菜と箕輪はるか

映画『西遊記~はじまりのはじまり~』の日本語吹替版完成披露試写会が11月4日に都内で開催され、日本語版のボイスキャストを務めた斎藤工、貫地谷しほり、山寺宏一、ハリセンボンの近藤春菜と箕輪はるかが上映前の舞台あいさつを行なった。

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『少林サッカー』が世界的ヒットとなったチャウ・シンチー監督の久々の新作で文字通り『西遊記』の“はじまり”を描いた本作。妖怪ハンターだった玄奘(のちの三蔵法師)、孫悟空、猪八戒、沙悟浄の出会いが綴られる。

登壇陣は役柄のイメージに合わせた衣裳で登場。斎藤は慈悲深い妖怪ハンターの玄奘の声を担当したが「初めての挑戦で不安だった」と胸の内を吐露。脇役の声優陣にも野沢雅子、羽佐間道夫ら大物声優が名を連ね「素人っぽさが際立つと思ったけど、選んだ人の責任なので(笑)、楽しもうと思ってやりました」と振り返る。完成した作品については「ライバルはオリジナル版。吹替版の方がおもしろい自信が正直言ってあります!」とオファー当初の心境とは打って変わって自信をのぞかせる。

貫地谷は「ついに来たか!と思った」と待ちに待った声優挑戦の喜びを語る。元々、チャウ・シンチーのファンだったそうで「とにかくおもしろい! あと顔が好き(笑)」とも。ちなみに斎藤と貫地谷は同じ時期に俳優の養成所に通っていたそうで、斎藤は「(貫地谷は)先輩なので共演できてうれしい」と語るが、年齢的には斎藤よりも年下の貫地谷は「(先輩なのは)3か月だけですよ!」と慌てた。

山寺は、以前からチャウ・シンチーの作品で彼の吹替えを担当しており「ひとつ違いですが大尊敬してます!」と語る。本作では製作に専念するため、シンチー自身は俳優としては出演していないが、それでもこうして声優として参加できることに「うれしいです!」と感激を口にした。

そして、ハリセンボンのふたりは猪八戒と沙悟浄役…と思いきや、ふたりとも完成披露試写会の場であるにもかかわらず「オファーをもらってからずっと連絡がなく、まだ声を録ってないんですが…」と首を傾げる。実は、オリジナル版でも猪八戒と沙悟浄にはセリフはなく、近藤と箕輪はあくまで“イメージキャスト”とのこと。「早く言えよ!(のどのために)ハチミツ飲んで来てるわ!」(近藤)、「“イメージキャスト”って肩書きも初めてですが何なの?」(箕輪)とふたりとも怒り心頭で会場は笑いに包まれた。

なお、本作は全日本仏教青年会とタイアップが実現。この日は宗派を超えた30名の僧侶が一堂に会し、会場は映画の試写会らしからぬ異様なムードに包まれた。

『西遊記~はじまりのはじまり~』
11月21日(金)TOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー