『6才のボクが、大人になるまで。』 (C)2014 boyhood inc./ifc productions i. L.L.c. all rights reserved.

リチャード・リンクレイター監督が主要キャストを12年間に渡って撮り続けて完成させた映画『6才のボクが、大人になるまで。』が間もなく公開になる。本作は観客だけでなく、作品の“作り手”たちも魅了しており、日本でも映画監督の是枝裕和ら多くの著名人が本作を賞賛している。

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映画は、母と一緒にヒューストンからテキサスへと移り住んできた6才の少年メイソンを主人公に、彼と家族、そして周囲の人々の物語を壮大なスケールで描いた作品。リンクレイター監督はキャストを12年間に渡って撮り続け、彼らのリアルな成長や加齢をフィルムに記録。ベルリン映画祭で銀熊賞(監督賞)を、シアトル映画祭で作品賞と監督賞を受賞するなど、賞賛を集めている。

『奇跡』『そして父になる』など数々の傑作を手がけてきた是枝裕和監督は「ずっと映画が終わらないで欲しい。出来るなら10年後の彼らとまた出会いたい。心底そう思える、稀有な作品でした」とコメント。東京大学大学院教授のロバート・キャンベルは「僕らが瞬間をつかむのではなくうまく瞬間につかまれるかどうかで幸せが決まる。そういうことを痛いほど伝える美しい映画だ」と言い、映画監督の西川美和は「人生は映画ほど劇的ではなく、そして映画よりも困難だ。この映画には、しっかりと人生が記録されていると思う」と感想を述べている。

また、モデルで俳優の栗原類は「子供を持っている方々は多分、昔のホーム・ムービーを見ているようなノスタルジックな感情を抱くかもしれませんし、子供を持っていない人はおそらく、小さい頃から知っている姪っ子、甥っ子が“立派になったなー”と時には本当に自分の子供と思い込んでしまう強烈な催眠術にかかるような作品です」と紹介しており、本作が幅広い年齢層の人々を魅了する作品であることがうかがえる。

『6才のボクが、大人になるまで。』
11月14日(金) TOHOシネマズ シャンテほかにて公開