10月24日発売の最新機種「iPad Air 2」

10月24日発売のiPadシリーズの最新機種「iPad Air 2」のWi-Fi + Cellularモデル(セルラーモデル)は、キャリア別では、ソフトバンクモバイル、KDDI(au)、NTTドコモ、容量別では16GB、64GB、128GBの順に売れている。カラーは新色のゴールドとシルバーが人気だ。3キャリア中、トップのソフトバンクのシェアは5割を超え、他のキャリアを大きく引き離している。

●「iPad Air 2」「iPad mini 3」ともソフトバンク優勢は変わらず

「iPad Air 2」と「iPad mini 3」を合わせた11月2日までの累計でのキャリア別販売台数シェア(累計キャリア別シェア)は、ソフトバンク50.7%、ドコモ24.8%、au24.5%で、比率はほぼ2対1対1だった。

各社とも、実質負担額0円から手に入る7.9インチの小型モデル「iPad mini 3」よりも、9.7インチのスタンダードモデル「iPad Air 2」のほうが多く売れている。2機種のうち6割強を占める「iPad Air 2」に限ると、11月2日までの累計キャリア別シェアは、ソフトバンク51.8%、au27.5%、ドコモ20.8%。残り4割弱の「iPad mini 3」も、ソフトバンク49.0%、ドコモ31.6%、au19.4%と、ソフトバンクがトップに立っている。昨年よりモデルチェンジの時期が早まったため、併売している旧機種「iPad Air」「iPad mini 2」を含むiPadセルラーモデル全体の10月の販売台数は、前年を大きく上回っている。

ソフトバンクは、3キャリア中、最も販売台数が多い要因として、最大1年間、iPadの通信料金が0円になり、3社の中で唯一、スマートフォンに加え、従来型携帯電話(ケータイ)もセット割引の対象となる「iPadセット割」や、旧プラン向けの「タブレットセット割」などのキャンペーン効果だと分析する。

移動中や外出先で頻繁に使うなら、Wi-Fiモデルより、単体でデータ通信できるセルラーモデルのほうが便利で、しかも、スマートフォンと同じように、キャリアが端末代の負担をサポートする割引サービスを提供しているので、端末本体の実質負担額はむしろ安い(詳しくは<どのキャリアが安い? 新型iPadのセルラーモデルの料金を比べた>を参照)。各社とも、新しいiPadの発売にあわせ、不要になったiPad(Wi-Fiモデル/セルラーモデル)を下取りし、その分を割り引いたり、データ容量を期間限定で増量したり、さまざまなiPad向けキャンペーンを展開。iPadを購入するにあたり、スマートフォン・ケータイとキャリアを揃え、こうしたセット割引やおトクなキャンペーンを活用すれば意外に少ない負担で使えるセルラーモデルを選択するユーザーが増えるかもしれない。

●容量は16GB、カラーはホワイト系のゴールド、シルバーが人気

「iPad Air 2」「iPad mini 3」の容量は、「iPhone 6/6 Plus」と同じ16/64/128GBの3種類。前機種「iPad Air」のセルラーモデルは、16GBと32GBが売れ筋だったが、「iPad Air 2」は今のところ16GBと64GBが多い。32GBモデルがなくなったことで、代わりに64GBに流れているようだ。「iPad mini 3」は「iPad mini 2」と傾向は変わらず、16GBが一番人気だ。

カラー別では、「iPad Air 2」「iPad mini 3」とも、新色のゴールドが最も多く、シルバー、スペースグレイと続く。前面カラーがホワイトのゴールドとシルバーの差は小さく、ほぼ拮抗している。Wi-Fiモデルに限ると、「iPad Air 2」「iPad mini 3」ともに、セルラーモデルよりゴールドの割合が高く、半数以上を占める。タイプによる売れ筋カラーの違いは興味深い。(BCN・嵯峨野 芙美)

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