ゴジゲン、3年ぶりの公演で新たな魅力

2014.11.5 17:10配信
ゴジゲン『ごきげんさマイポレンド』稽古場より ゴジゲン『ごきげんさマイポレンド』稽古場より

最近は映画『アフロ田中』『スイートプールサイド』や人気バンド・クリープハイプのMV等、監督としても活躍する松居大悟。彼の主宰する劇団・ゴジゲンが3年ぶりに公演『ごきげんさマイポレンド』を行う。

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久しぶりの本公演を控え、さぞ気合の入った稽古が繰り広げられているだろうと稽古場を覗いた。すると予想に反し、輪になって思い思いにストレッチをしながら談笑する、松居を含むキャストの6人。それぞれの出身地の郷土料理について熱く語り合っている。しばらくすると交替にカウントをしながらの筋トレや、思い思いに移動してのしりとり。細長く折った紙をズボンのウエストに挟み、2チームに分かれて奪い合うゲームでは叫びながら稽古場を走り回る6人。まるで男子校の休み時間のようだ。

「3年前まで、ガチガチな稽古をしていたんです。1週間単位の進捗目標から1日の細かなスケジュールまで、全てをあらかじめ決めてその通りにやっていた。考えて考えて、自分の目指したものを作っていたつもりでした。でも公演のたびに消耗して、マイナスの感想を言われたら傷ついて、『こんなにつらい思いをして作って、届かないなんて何やってるんだろう』と思っていた」。松居の苦悩はゴジゲンの看板役者・目次立樹も感じていた。「10年くらいの付き合いなのに、休止寸前の頃は全然話しかけられない空気だった」。目次が役者業から離れたのをきっかけに、しばらく活動を行っていなかったゴジゲン。「今回のキャストにも入っている堀善雄と、ある日飲んだ勢いで目次に電話したんです。そしたらこいつ、岩松了さんの戯曲を読んでいた。『またやろうぜ』って言ったら『やるか』と返ってきました」。そのひと言が松居の背中を押した。「酔っぱらっていたから軽いノリでOKしたら、翌日にはもう劇場がおさえられていたんです」と目次は笑いつつも「正直、ゴジゲンの作品だけはやり続けたいという思いはありました」と語る。

稽古場ではちょっとした休憩の後、再び6人が輪になって雑談を始めた。しかし気づけば同じ会話を何度も繰り返している。……雑談ではない、作品の稽古に入ったのだ。松居と親交の深いキャストがそれぞれ、ゴジゲン休止の3年間をどうやって過ごしていたのかを互いに報告しあう。その内容がだんだん具現化されてゆく。エピソードを体験した役者自身が演出もしている様子だ。これはゴジゲンにとって初めての試み。松居は基本的には口を出さず、役者が迷ったときにポツリとアドバイスする。「メモ帳の一番上にも、携帯にも『つくらない』って大きく記してある(笑)。今回はただ生きて、無事に初日を迎えることだけを念頭に置いています」と松居。そんな稽古に対し「楽しいし、不思議と不安はない」と目次。肩の力を抜いた松居と仲間たちによって、ゴジゲンが新たな扉を開こうとしている。

公演は11月13日(木)から23日(日・祝)まで東京・下北沢の駅前劇場にて。なお活動再開を記念して、アフタートークも開催。14日(金)19時の回に池松壮亮が登場するほか、日替わりでゲストを迎えてトークを繰り広げる。

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