ディスプレイ市場参入から1年、フィリップスが年末商戦向けに40インチの4Kモデルを投入

2014.11.17 19:48配信
40インチの4Kモデル「BDM4065UC/11」

2013年9月、液晶ディスプレイ市場に、フィリップスが参入した。参入直後の2013年10月の販売台数シェアは1.8%と振るわなかったが、1年後のいまはシェア8%前後で安定している。間もなくフィリップスにとっては2度目の年末商戦がやってくる。年末商戦に向けて、どんな新製品を用意しているのだろうか。

本拠をオランダに置くフィリップスは、欧米市場を中心にグローバルでさまざまな製品を展開する欧州を代表する家電メーカーだ。日本でも、高音質のヘッドホンやスピーカーなどのオーディオ機器から電動シェーバー、電動歯ブラシなどのヘルスケア製品、そして「ノンフライヤー」などの調理器具まで、幅広い製品を展開している。欧米市場では、液晶ディスプレイや液晶テレビなども手がけてきた。

国内ディスプレイ市場に参入したばかりの2013年10月のメーカー別販売台数シェアこそ、ほかの競合メーカーに埋もれてしまっていたが、17インチから29インチまで、幅広いサイズ展開をすることでシェアを確保し、11月に4.7%、12月には6.9%と、堅実にシェアを伸ばしてきた。2014年5月には8.9%までシェアを伸ばし、メーカー別販売台数ランキングで初めて5位に食い込んだ。

●年末商戦の目玉は40インチの4Kディスプレイ

そして11月、フィリップスは2014年の年末商戦に向けて、フラッグシップモデルをはじめ、ビジネス向けモデル、ゲーム向けモデルなど、5機種を一気に発売する。

その目玉が、4Kモデルの第二弾「BDM4065UC/11」だ。2014年5月に発売した28インチの4Kモデル「288P6LJEB/11」の大画面版で、3840×2160というフルHDの約4倍の高解像度を実現。高画素のデジタルカメラで撮影した写真を高精細に表示する。

画面が40型と大きいので、PC用のディスプレイとしてだけではなく、リビングルームに置いてブルーレイディスク(BD)レコーダーやゲームにつなぎ、テレビやゲームを楽しむこともできる。7W+7Wのステレオスピーカーによって、しっかりした音で映像を満喫できる。

ディスプレイには広視野角の高精細VAパネルを採用し、鮮やかに画像を表示する。入力端子はVGA、HDMI、DisplayPort1.2、Mini-Display Port1.2のほか、スマートフォンやタブレット端末と接続できるMHL(HDMI)を備え、スマートフォンやタブレット端末の画像や映像を大画面で表示できる。このほか、USB3.0端子も備える。

PBP(ピクチャー・バイ・ピクチャー)機能を搭載し、複数の入力信号を2~4分割するマルチ画面に設定できる。このほか、Dsubケーブル/Mini DP-DPケーブル/HDMIケーブル/USBケーブルなどを付属する。

●ビジネス向けにカラーマネジメントディスプレイとデュアルディスプレイ

ビジネス向けには、AdobeRGB対応の27インチの「272P4APJKEB/11」とデュアルディスプレイの「19DP6QJNS/11」の2モデルを発売する。

「272P4APJKEB/11」は、フォトグラファーやデザイナーなど、色の再現性が求められる現場向けのカラーマネジメントディスプレイだ。色域カバー率はAdobe RGB領域が99%、sRGB領域が100%。10bit/約10億7400万色を表現する。

画面の輝度を調整して色ムラを抑える「スマートユニフォーミティー」を搭載し、一貫性のある画像を再現する。ディスプレイは広視野角の高精細IPS-AMVAパネルを採用し、長時間画面を見ていることが多いデザイナーのために、目にやさしいフリッカーフリー機能で目の疲れを軽減する。

専門の現場だけではなく、通常のオフィスでも活躍してくれそうなのが、「19DP6QJNS/11」だ。一つのきょう体に19インチのAH-IPSパネルを2枚搭載したデュアルディスプレイモデルだ。電源は一つだが、片方にVGA、DisplayPort、もう片方にVGA、MHL-HDMIを備えているので、2台のPCの画面をまとめて表示することができる。例えば、一枚に資料を表示し、それを確認しながらもう一枚で書類を作成できるので、仕事の効率が上がる。また、ベゼル幅が3.5mと薄いのでディスプレイのつなぎ部分が目立ちにくく、作業に集中できる。

文字をくっきり表示して読みやすくする「スマートテキスト」や、ちらつきを抑えるフリッカーフリー機能で、ビジネス用としての使いやすさを高めた。

●ゲーミングディスプレイと狭ベゼルのスリムモデル

店頭販売モデルとして力を入れるのが、NVIDIA G-SYNC搭載のゲーミングディスプレイ「272G5DYEB/11」と、狭ベゼルのスタイリッシュモデル「238C5QHSN /11」だ。

ゲームを快適にプレーするには、滑らかな映像表示が重要。ゲーミングディスプレイの「272G5DYEB/11」は、NVIDIAが開発した映像表示技術「G-SYNC」を搭載する。ディスプレイのリフレッシュレートをGeForce GTX搭載のPCのGPUに同期することで画面のティアリング(ちらつき)を除去し、ディスプレイのスタッタリング(カクつき)や入力遅延を最小限に抑えて、非常に滑らかに表示する。

滑らかな映像表示に欠かせないのが、速い応答速度だ。応答速度とは、画面の色が黒から白へ、白から黒へと変化する際にかかる時間のこと。「272G5DYEB/11」は、現在市場に出ている液晶ディスプレイとしては最速レベルの1ms(1000分の1秒)の応答速度を実現。ゲームだけではなく、映画などの視聴にピッタリだ。

シリーズの普及モデルが、「238C5QHSN /11」。サイズは23インチで、従来のIPSパネルよりも透過率が高いAH-IPSパネルを採用。映像を色鮮やかに、美しく表示する。

普及モデルは、ビジネスやプライベートなど、いろいろなシーンで活用される。「238C5QHSN /11」は、ビジネス向けの機能として「SmartTxt(スマートテキスト)」を搭載。テキストベースのアプリケーションの読みやすさを高める高度なアルゴリズムで、ワープロソフトやPDF、電子書籍などの文字のコントラストを向上し、輪郭を明確にして、視認性を向上する。

MHL端子を備えているので、自宅でスマートフォンやタブレット端末の画面をディスプレイの大画面で楽しみたい人にもおすすめ。「スマートコントラスト」を搭載し、2000万:1の高コントラストでメリハリのある映像を楽しめる。

フィリップスは、サイズ展開だけではなく、用途や使用シーンに合わせたタイプの異なるモデルを揃え、一般ユーザーだけではなく、ハイエンドユーザー、ビジネスユーザーと、幅広いユーザー層の獲得を狙う。この年末、フィリップスがどこまでシェアを伸ばすか注目したい。(BCN・山下彰子)

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