伊藤忠商事とドンキホーテHDが資本参加するユニー・ファミマHD

伊藤忠商事は子会社の伊藤忠リテールインベストメントを通じて7月17日からユニー・ファミリーマートホールディングスの株式の公開買い付け(TOB)を開始した。8月16日までの期間で実施する。

伊藤忠はユニー・ファミマHDの41.5%の株式を保有。TOBの買い付け価格は普通株式1株につき1万1000円で、買い付け予定は50.1%相当の株数としており、子会社化を目的にする。

一方で、ドンキホーテHDは2017年8月にユニー・ファミマHDとコンビニエンスストア(CVS)事業とGMS事業で相互補完する業務提携を結び、ユニー・ファミマHDの100%子会社であるユニーからは40.0%の株式譲渡を受けて資本提携を結んだ。

伊藤忠商事がユニー・ファミマHDを子会社にし、さらに子会社(孫会社)であるユニーの株式をドンキホーテHDが握るという構図にある。ただし、ドンキホーテHDとユニー・ファミマHDとの間の業務提携内容は、ユニー単体に留まらず、ファミリーマートのCVS事業を含む広範囲に及ぶ。

実際、業務提携後の昨年11月には、ドンキホーテHDとユニーの共同開発の第1号店「MEGAドン・キホーテUNY大口店」(横浜市)がオープン、今年6月にはドン・キホーテの陳列手法や品揃えを反映したファミリーマート3店舗(東京・立川市、目黒区、世田谷区)がオープンした。

いずれの店舗もドン・キホーテのマーケティングを色濃く反映させたばかりか、看板にもドン・キホーテの文字があり、業務提携の内容通りの「ダブルネームの転換」を遂行する。

今回のTOBの目的について、伊藤忠商事は「小売業界における業態の垣根を超えた競争が激化する中、BtoBを軸とした従来の商社のビジネスモデルではなく、顧客との接点を通じて得られるビッグデータなどを活用した、第4次産業革命ともいわれる技術革新を使った新しいビジネスモデルを構築していく」としている。

これはドン・キホーテの動きとも一致する。同社は先のユニー・ファミマHDとの業務提携のなかで、店舗運営用のデジタルソリューションの開発を掲げており、具体的にはビッグデータを活用した販促や、次世代新レジの共同開発を通じたリテールテクノロジーの導入を検討項目に上げている。商品の共同開発や共同仕入れ、共同販促でも、スマホのアプリの共通化や統一を視野に入れる。

今回の伊藤忠によるTOBで、ドン・キホーテとの間でどのようなシナジー効果が生まれるのか、あるいはバッティングして競合となるのか。少なくとも、ドン・キホーテによるユニーやファミリーマートの共同店舗や実験店舗では一定の成果を出していることから、2社の今後の距離にも注目が集まる。(BCN・細田 立圭志)

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