あ! あのときは、マジで…、疲れていたときです。

ーーあの日は、「ミラチャイ」取材の前に、DIVAのイベントもあって。なので、夜の撮影だったんですよね。と

覚えてる、覚えてる!

舞台が終わったばかりで、声帯のためのお薬がまだ身体に残っていて。『AKB49』は、1週間で、毎日、昼夜2回公演。休みなくやっていたから、よくやった自分、よくやったよねぇ!! って、言いたい。

ーーまだ製本されていない台本を見せてくれましたよね。分厚さに驚きました! (第76回)

台本に書いてある「実と、みのり、どっちも私の台詞なんですよ(泣)」って、言いながら見せたのを覚えてます。あのときは、本番ギリギリまで台本を持ち歩いていたからなぁ…。自分は座長なのに、ダメだったなぁ。

どうやって、あの台詞を覚えたのか。。今となっては思い出せない。記憶がないんです。

稽古場にも行きたくなくて、「インフルエンザにならないかなぁ」って思ったり(笑)。でも、結果的にやってよかったと思っている作品のひとつなんです。

あのとき声帯のためのお薬を飲んでいて。声を出すためのお薬なんですが、効果もあるけれど、強い薬なので身体がむくんじゃって。あのときは、何かを食べるというよりも、まるで薬を食べていたような感じでした。

千穐楽でパタッと飲むのをやめたから、それまでに蓄積されていたものが、ブワァーッと一気に出てきちゃって。公演中はアドレナリンも出ていたから、それも千穐楽と同時にプツっと終わって、脱力して疲れちゃってたと思います。

ーー本当に疲れているのが見てとれました。でも、だからといって、不機嫌になったり、しゃべりたくなくなってしまうこともなく。取材にはまったく支障はありませんでした。

私、しゃべるの好きだから(笑)。しゃべりたいから。あはははははっ!

ーー約6年間の取材で、佐江ちゃんが不機嫌だったことは、一度もなかったと思うんです。「どんなときも機嫌よくいる」というのは、簡単ではないと思います。

いや、いや、いや(汗)。自分の話をさせてもらえるのが、「ミラチャイ」取材でしかなかったから。他では自分の話は一切しないし。前も言ったけど、基本的に誰かの話を聞くことが多いんです。

「ミラチャイ」で毎月起きたことを話しているから、誰かとカフェとかに行く必要がないの(笑)。本当に、ここでしかしゃべってないもん。

例えば、製作発表とかで、記者の方たちを前にすると、「難しいことをしゃべった方がいいのかな?」とか頭を使いすぎて、かえってぎこちなくなっちゃうけど。「ミラチャイ」取材では、言い間違っても、

「ほら、アレ! アレ…、何でしたっけ? 」

とか言えるから。単語も気をつけずにしゃべれるもん(笑)

ーー(笑)。佐江ちゃん自身、連載がこんなに長期にわたって続くと思っていましたか?

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